また少しヨンは大きくなった。まだまだやんちゃだが。ウンスの元へでかけては遊んでもらうのが日常。
僕はたまに人になってはウンスの様子を上からのぞき込んでいた。
きみと話がしたいよ。君をだきしめたいが近くによれない。
お散歩中ヨンは白い猫のまま。
「どうしたの?」
「僕は人と話ができないのかな?」
年上の猫に話しかけてみる。
「それは・・もう猫の範疇をこえているよ」
「でも人の姿になれるんだ」
「それだけでも・・神様からのご褒美さ」
これ以上何をねだるというのさ。あくびをして寝てしまう。
確かにその通りだ。
ヨンは再び人になるとウンスに逢いに出かけた。
「あら・・またきたのね」
それにしても不思議ね。あなたはいつも年をとらないのかしら。それとも‥童顔なの?酔っているわね。
おろおろヨンはウンスのそばにいるだけ。
「きみを見ているとなぜか・・あのこ・・ヨンを思い出すの」
うん?猫が人になるとこんな感じになるのかな?
僕はどうしたらいいのかな?そろそろ帰る時間だ。
「どうしたの?」
こしこしと白いセーターで目元をぬぐう。あくびが出てきた。
「眠いの?」
温かな白湯をもらい飲んでいたが本当に眠い。
こくこくとしながらなんとかおきているような感じ。ウンスの前で猫に戻るわけにはいかない。さっとかけていく。
「にゃー」
「ヨン」
あれ?足元にすりすりさせて抱っこをせがんだ。毛布をもってきてウンスはヨンのために寝床を作る。すぐに丸くなって寝てしまう。