とあるホテルの一室での出来事。そこは密室だった。

「わたし・・とんでもないものをとってしまったの」

「なにを・・なにを録画したんだ?」

みせろと男がせまる。シン・ヒョジュンはスマホの録画をみせる。

 

とんでもないものだった。チェ・・ヒョンミンという名前だった。隠れて付き合っていた相手だった。彼女はモデルで歌手だった。CMでもでているほど有名人だった。

 

始まりはここからだった。

 

ウンスはヨンと共にホテルにいた。窓にあるカーテンをしめる。

すきまより外の様子をうかがう。

「まだいるの?」

「ああ」

 

ヨンが外の様子をみていた。その先には例の人影を発見する。あえて見える位置に女が立っていた。

ひらひらと手を振る姿。

 

「なぜ・・ここに」

「え?」

ウンスが顔をのぞかせようとするので元に戻した。挑発しているだけか。それとも。

「遊べということか?」

「ヨン」

大丈夫だ。ヨンが仲間をイヤホンで連絡をとる。

「ここをはなれる」

「え?」

そのかわりに別のものを呼んだ。黒いスーツ姿の男。顔はみせない。ホテルからでるなと指示を受けた。

 

ヨンが出ていくとモビリョンが赤い口紅と赤い服で立っている。

「まってたわ」

「べつに・・俺はまっていない」

肩に手をのせてきた。私はあなたに逢いたかったのに。つれない男。耳元にささやいていきた。表情を変えずにヨンは肩にかかる手を振り払う。距離をとっていく。

「ここじゃ・・なにもできないわ」

話しをしにきただけよと妖艶に笑ってそういう。