仕事を終わりにさせてチェヨンがやってきた。

「またせた」

「遅い」

当然のようにリンがも文句をいう。

「お前に言ってない」

 

「そろそろいきましょう」

喧嘩になる前に二人を引きはなした。本番は夜なのだ。珍しい店が沢山出ている。きょろきょろする。

「はぐれるな」

紳士的にヨンが手を差し出してくるのでウンスはその手ではなく袖先をつまんだ。

その姿にいぶかし気な顔になる。

 

「はやくいこう・・ヨン」

ぐいぐいと袖先を引いた。祭りを楽しむことにした。

 

楽し気にはしゃぐウンスを疑うように見ているヨンがいた。

 

「イムジャ」

「なぁに?」

珍しそうに目をキラキラさせている。声をかける。

振り返る。その姿はどうみてもウンスだ。どこかが違う。

 

「酒もある」

「わぁ・・ここってどういうお酒があるの?」

チトセはこの時傍観することに決めていた。カンの鋭いヨンに気配を読ませないようにだ。

 

ウンスは酒を飲んでいく。その後寝落ちした。これ以上はいけませんと止めようとした。机に突っ伏してしまう。ヨンがすぐ隣に座り睨みをきかしている。

 

「そこにいるな・・でてこい」

「・・・」

答えない。答えろといっているんだ。怒声が響く。皆が見てくるがきにしてない。

 

酔っ払いのたわごとと知らぬふりした。雷功がばちばちはぜはじめる。これはまずい。

「貴様はなにものだ」

イムジャをどこへやった。

「そこにいるじゃありませんか」

のんきに寝ているウンスさんがうらやましいです。緊張感半端ない。

「このひとは・・俺のイムジャではない」

どこへ隠した?

「しりません」

というと恐ろしい気配をにじませてきた。

「すみません・・嘘です」

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