このときチトセは大事なことを伝え忘れていた。ここでは腕や足を出してはいけない。

旦那さんは昨日は一緒にいたのですか?いいえ。確か出張中で留守だったはず。もしどこかに印をつけられても消えているはずだ。

 

「たぶんですが・・ここのチェヨンさんはウンスさんが首をさらすのも嫌だったのでしょうね」

「独占力・・愛されているのね」

「現代のヨンさんにもウンスさんは愛されていますよね」

ぽっと頬染める。

 

おでかけおでかけ。ご機嫌に歩いていく。ぺったんこの靴・裾がながい衣になれてなくて転びそうになり持ち上げた。

「だめよ・・足が見えているわ」

リンに怒られる。

「だって・・歩きにくいんだもの」

ついぐちをもらす。

「へんね」

いつもと同じ靴よ。と言われた。

 

「やぁ・・いせん元気だったかい?」

マンボ姐さんと兄さんです。こっそり教えた。じゃらじゃらと派手な装飾品をつけていた。

「そういえば‥仮面劇をしている旅芸人が広場に集まっているらしい」

「本当?みてみたい」

「クッパは?」

「見てからまたよらせてもらうわ」

リンがそういう。いきましょうと先に歩き出す。彼女もそういうものが好きらしい。

 

広場にはたくさんの人がすでに集まっていた。人々の隙間から仮面劇をみることになった。

 

「チェヨンが迎えに来るといっていたから・・ここでまっていましょう」

「うん」

ウンスはリンと仮面劇を見ながらチェヨンを待つことになった。