脱"強者感" | 東工大水泳部競泳陣のブログ

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日々の練習等を綴ります。

こんにちは、2年けんしです!

 

 

 

冬季公認も終わり、合同合宿からも無事帰還して少し羽を広げてまったりしています。

 

 

 

昨日は大学の入試で部活がなかったので練習があるわけではないのですが、個人的に書き残したいことがあったのでブログを書くことにしました。

 
 
 
 
 
 
この物語は1年生の頃にまで遡ります。
 
 
 
 
 
柴田「けんしって強者感でてるよね」
 
 
僕「なにそれ」
 
 
柴田「いや、見た目速そうなのにたいしたことないから、強者”感”だよね」
 
 
僕「...」
 
 
 
 
 
 
彼の何気ない一言で僕には強者感というレッテルが張られてしまいました。
 
 
 
 
 
そして去年6月の東部国公、東工大水泳部男子は団体権を獲得し、まだ全国公の標準を切っていない僕は彼ら強者のおかげで団体権を使い全国公に出れるようになりました。
 
 
 
 
そしてその日の打ち上げで
 
 
 
 
 

酔い柴田「けんし全国公おめでとう笑い泣き

 

 

 

 

 

自力で全国公にいけないことが悔しい僕の心情を分かっていながら、彼は何回も嘲笑するのでした。

(本当に性格が悪いですね。)

 

 

 

 

 

そしていつの間にかその強者感は、全国公を切れば解除されるという形になっていきました。

 

 

 

 

 

 

そんなわけでシーズンが終わり、長水路の大会は来年までお預けということで短水路での標準記録

 

 

 

100m平泳ぎ 1:05.83

 

 

 

を目標にしていこうとしていた矢先でした。
 
 
 
 
この先のストーリーは説明するのが大変なので猫ミームにしてみました。
(猫ミーム作る方が20倍大変でした)
 
 
 
動画の制限が1分ということを知らずに作ったので、勢い余って2部になってしまいました。ごめんなさい。
 
 
(初めてちゃんと動画編集したのでいい経験になりました。)
 
 
東工大のメニューにはいつもメモ欄があり、そこでメニューの説明を大まかにするのですが、冬季までに全国公を切れなかったらその文頭を「どうも、強者感けんしです」にするという屈辱を味わう約束をしました。
 
 
 
 
 
 
当初工事は9~10月には工事が終わるとされていて、そのときのベストタイムは1:06.63だったので、さすがに2月の冬季までには切れるだろうという考えのもとこの約束をしたのでした。
 

 

 

 

 

 

そうして時間が過ぎていき、いつの間にか工事は1月頭まで延期。割と焦りましたね。
 
 
 
 
 
 
そうして1ヶ月あまりの部活を行ない迎えた冬季当日。チャレンジレースの末、無事に目標の1:05.83を上回る1:05.62で泳ぐことができ、「どうも、強者感けんしです」を回避することができたのです。

 

 

 

 

 

という訳でおふざけ&あらましはこの辺にしておき、少し自分語り(僕レベルが自分語りというのは恐縮ですが)でもしようかなと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずこの一年で一番変わったことはウェイトを始めたことでした。

1年生の頃はほんとに数回だけ当時4年の先輩方に誘ってもらってプールと同じ建物にあるトレーニング室に行きました。

とくに淳さんはウェイトを大切にしていて、デットリフトとかを少しだけ教わったことを覚えています。

一回ベンチでできないような重量を上げようとして僕が「氏ぬ.....」と言ったときに淳さんがめちゃ笑ってたのも覚えています。淳さんを笑わせるのは少し難しいのでそのときは少し嬉しかったです。

 

 

 

 

 

 

まあまあウェイトをし始めたのは1年生の3月あたりでした。週1程度でしたがトレ室に行きなんとなくベンチプレス、デットリフト、チンニングをしていました。初めはベンチ60kg、デットリフト60kg、チンニング自重くらいからのスタートでした。YouTubeで少し動画を見た程度で何も分からない中でとりあえずトレ室に行っていたことは少し褒めたいです。

 

 

 

 

 

 

そして4月には授業が始まり、5月末には大会ラッシュが始まりました。授業、部活、大会の中でウェイトをするのは肉体的にも精神的にも結構きつかったです。今思うとこの時期ニキビがひどくて、やはりストレスがきつかったのかなとも思います。

まだウェイトを始めたばかりで毎回筋肉痛になっていたので、次の日の練習でうまく泳げなかったり、まあ今日はいいかと妥協してしまう日も割とありました。

 

 

 

 

 

 

 

そうして過ごしたシーズン終盤は全くいいタイムが出なくなり、関カレ全国公はタイムはほぼ諦めていました。(ちゃんとその時のベストを尽くそうと泳いではいましたが。)特にチャレンジ公認では自分の感覚とタイムが全く合わなくて、自分が何でこんなに遅いのか全然分からなかったのを鮮明に覚えています。泳ぎの形も悪くはないのに、レースプランも悪くないのに、なのにタイムだけが悪かった。初めての経験でした。

 

 

 

 

 

 

 

そのときはいくら考えても分からなかったので(自分がそのようなストレスの中で過ごしているのも気づいてなかったです)放置してシーズンが終わりました。

そして夏休みを迎え、免許合宿や旅行で休養ができました。とくに免許合宿は楽しかったです。どうしようもない同期2人(稲・宮)の何もできなさには驚きましたが、それも含めて一生忘れない経験になりました。ありがとう。

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで夏休みも終盤になり、ついに長いプール工事が始まりました。

 

 

 

 

 

 

部活がなくなり生活にも余裕ができました。さすがに全く泳がないのはまずいので出身高校の部活に参加させてもらい、週1~2回練習に参加していました。本当にありがとうございました。

そしてやっと本格的にウェイトを始めました。とにかく自分でいろいろ調べて試しては動画を撮ったり筋肉を観察したりして修正する。それが本当に正しいのかも分からないままとにかくやってみようの精神でやりました。それでもケガにはさすがに注意していましたね。えらい。

 

 

 

 

 

 

部活がないので週2~3回はトレーニングができました。部活をしながら週2~3回のトレーニングを始めていたら多分体壊していましたね。そのくらい集中してトレーニングできていたと思います。

 

 

 

 

 

 

初めは義務感を持って行なってたウェイトも段々楽しくなったいき、趣味みたいになってきていたのを思い出します。

世の中の男が筋トレにハマる理由が少し分かった気がしました。てか大分分かりました。完全に持論ですが、筋トレをすると本能的な自己肯定感が高まります。本来のオスとしてのステータスである個の力を鍛えているという感覚とその成長が数字になって見れるのはすごく自信に繋がります。それは心の余裕にも繋がります。

 

 

 

 

ちょっと筋トレをしている人にオススメの思考を紹介したいと思います。絶対に実行してはいけないのですが、口論になったときなど些細な対立をしたとき、「最悪戦えば俺が勝つ」と思うことです。そう思えば多少冷静に物事を見れる気がします。こんなことネットに書いて将来何か自分に悪い影響があるかもとビクビクしかけていますが、これって割と本能的な本来の男の自信だと思うんですけどどうでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

そんな話はさておき、工事期間のおかげで本当にいろいろなことを試せて自分と向き合う時間ができました。単純なフィジカルの強化はもちろん、トレーニングの修正をする習慣がついたことが一番自分の財産になりました。すこし視野が広がった感じがします。

 

 

 

 

 

一応数字的にはベンチ80kg、スクワット100kg、デットリフト120kg、チンニング自重+15kgで5rep*3setできるようになりました。11月あたりに膝を痛めてしまったのですが今でもすこし痛くて原因究明中です。本当に分からない。今の所の候補はスクワット、ブレのキック、バイト先での立つ姿勢なのですが、バイト先での立つ姿勢は先週思いついたので今週から気をつけてみます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ウェイトの話ばかりなので水泳の話もしようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

工事の延長が発表され、すこししてウィンター公認に臨みました。

工事期間でせっかくいろいろ試せる時間があるのになあなあで泳いでいるだけの人も感じる中、ちゃんとトレーニングしてれば結果は出るということを皆に示したいという気持ちで泳ぎました。結果は1ブレ2ブレでベストを更新することができました。筋力強化メインのトレーニングで、筋持久力系のトレーニングはスイムでしか行なっていなかったのですが、ベストが出たのは驚きました。筋持久力の低下で前後半の差は大きくなりましたが、前半が圧倒的に速くなりました。自分のやってきたトレーニングがちゃんと目的にあった成果として現れたのはすごく嬉しくて自信にもなりました。

そして全国公のタイムも射程圏内に捉え、次のウィンター公認で切れるか切れないかという感じかなと思っていました。

 

 

 

 

後になって分かったことですが、このときは心に余裕があり疲労も余り感じず、良いコンディションでレースをすることができていました。

 

 

 

 

 

 

 

そして1月のニューイヤー公認、結果は1ブレがウィンター+0.61、2ブレが+1.37。

あれこれ考えて全然泳げませんでした。こういうときって大して前半から突っ込んでないのにその時点ですでに疲れをすごい感じて後半やられる。シーズン中も同じ経験をすることが多かったです。

ここでやっと体のコンディションとタイムの関係をなんとなく感覚で理解しました。

最近フィットネス疲労理論をかじって視覚的にその関係が見えた今になって分かることなのですが、部活が再開して授業や課題に追われていて睡眠時間も減り、試合直前の一週間を振り返ると疲労が溜まってピーキングできていなかったですね。

 

 

 

 

 

 

 

そして冬季公認までの残された一ヶ月を過ごすことになりました。

この時は一番膝が痛くて冬季一週間前まではブレの練習をしませんでした。代わりにFrで練習をしていたのですが、ブレの3倍はきつかったです(二日連続で水泳やめようと思うほどきつかったのは高校以来の思いでした)。Frの練習を通じて、皆と比べても明らかにEN能力が欠けていることにも気づきました。それまではブレの練習しかしなかったので比べようがあまりなかったのですが、そこでようやく周りとの大きな差に気が付きました。

前からEN系が弱いことは分かっていたのですが、Frであそこまで差があるとは思いませんでした。言い訳かもしれませんが絶対に皆より心臓弱い自身あります。明らかに皆と主観的疲労度に差があるのです。言い訳でしょうかこれ...

 

 

 

 

 

 

 

そんなきつい練習は冬季が近づいてきて少し自身になっていました。練習が自信になる体験があまりなかったので、あそこまできつい思いをしないと自信にならないのかと正直少し絶望はしましたね。

 

 

 

 

 

 

そして迎えた冬季公認当日、春休みが始まり余裕ができて良いコンディションでした。

レース前の陸アップで体の調子がとてもいいことが分かりました。緊張はしていなかったですが不安が大きかったです。

 

 

 

 

 

 

 

そんな中、柴田がメニュー班のLINEグルに、全国公切れなかったら「どうも強者感けんし」にする約束をした証拠動画を送ってきました。本当に性格が悪いですね本当に。グループを長押しして動画が送られてきているのだけ見て、動画は見ずにガン無視しました。ふつうにウザかったです笑。レース前は会話もしなかったと思います笑。

 

 

 

 

 

 

 

そうして多少のぐらつきはありましたがいつも通りのルーティンでレースに臨みました。

 

 

 

 

 

 

結果は1:05.93。

 

 

 

 

 

 

あと0.1秒足りませんでした。タイムを見た瞬間は絶望しましたがすぐにチャレンジレースが頭をよぎりました。

チャレンジの経験が無かったので、もう1本泳ぐことを即決はできなかったですが、レースを終えて歩きながら「やるしかねぇ...」と思い、マネさんに連絡しました。

 

 

 

 

 

 

 

得体の知れないチャレンジレースをするまでの3時間は長くも短くもなく少し変な3時間でした。

3時間の過ごし方が分からなすぎて、勇気を出して柴田に聞いてみました。結構まともに答えてくれたので多少見返してストレッチや陸アップをして過ごしました。普通に疲れていたので水中アップはしませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

そしてチャレンジレース本番。

 

 

 

 

 

 

結構ゆっくりした進行で招集所で15分くらい呼ばれるまで待ちました。

そのとき他大の皆に声をかけてもらったのは嬉しかったです。特に千葉大の平瀬は去年のチャレンジ公認でチャレンジレースをしてインカレを切った経験を持っていたので、親身にアドバイスしてくれて助かりました。ありがとうね。

 

 

 

 

 

 

レースプランは、後半に自信が無かったので前半から攻めて泳ごうと思い、前半の25mでストロークを1つ増やして前半50を0.3秒早速く入るプランにしました。

 

 

 

 

 

自分でも緊張することを覚悟していたのですが全く緊張しなかったのは意外でした。高校2年くらいからレースで緊張することはまず無くなったのですがなんでなんでしょうね。少しは緊張したかったです笑

 

 

 

 

 

 

そして他の2人の出場者と飛び込み台に立ちました。会場の雰囲気が全然違くて少し不気味ではありましたが歓声がそれをかき消すような変な感じでした。でも集中していたのでさほど気にはなりませんでした。

 

 

 

 

 

 

レースはプラン通り前半25mで1ストローク増やしていい感じに入れました。ラスト25mは本当に疲れていたのですが、力が変に湧いてきたのは初めての体験でした。あれがアドレナリンというやつなのでしょうか。

 

 

 

 

 

そして結果は

 

 

 

 

 

 

 

1:05.62

 

 

 

 

 

 

無事目標タイムを切ることができました。レースプランもドンピシャでした。

でもこみ上げてくるような嬉しさはなかったです。多分、同期に柴田やみっちーみたいな自分より遙かにレベルの高い選手がいて、自分は高々全国公を切っただけということを自覚していたからだと思います。

どちらかというと安堵の気持ちが大きくて、プレッシャーからの開放感がありました。

 

 

 

 

 

 

というわけで無事チャレンジレースを終えたのですが、レース動画をみて驚きました。

 

 

 

 

 

一緒に泳いだ二人の選手は一人がインカレチャレンジ、もう一人は代表選考チャレンジということでまるでレベルが違かったです。そんなレベルの人と隣でレースできたのは初めてだったので、僕との違いが一目瞭然でした。浮き上がりからパワーから腰の高さまで何もかもが違かったです。あれを見るとまだまだ僕は速くなれる気がして逆に自信になりました。

 

 

 

 

 

本当にいい経験をしました。

 

 

 

 

 

またこんな経験したいなー。次経験するとしたら東部表彰台かインカレチャレンジかーー。長いなぁーーー。頑張るかぁーーーーーー






 

 

 

ということで無事に強者感を回避したわけですが、このブログを自分で読んでみるとなんだかインカレチャレンジでもしたかのような雰囲気が出ていて、これはブログ強者感なのではと思ったのですがもういいです笑

 

 

 

 

 

 

 

長らくお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

来年度から標準が1:05.27にあがり、そのタイムを切るのはまた後の話ーーーーー........笑い泣き