フラワーモチーフジュエリーブランド
セレンディップジュエルの
天生目理香(Nabatame Rika)です。
久々になってしまいました。
セレンと看護師のブログです。
このStoryは看護師をしながらセレンディップジュエルを作って行くお話。
今落ち込んでいて出口が見えない人に読んでいただきたくて綴っていくパーソナルStoryです。
ナースが歩むジュエリーの道 ~透明な輝きを求めて~
③『命の輝きジュエリーの輝き』
本当のことを言うと、もっとずっと早く、いや、すぐにでも退職しようと思っていた。
腕力がない私には、少し無理な仕事だとすぐに気が付いた。
なのに、1年間続けたのには、理由があった。
単なるお風呂、入浴サービスの仕事。
ご利用者さまが入浴する時間は、たったの10分。
なのに、この一瞬に誠心誠意、心を尽くす。
病気療養中のご利用者さまに至福の時間を過ごしていただくために、妥協せず、真摯に仕事をする先輩ナースの長谷川さんの姿勢に感動したからだった。
そして、自分もその空間で一緒に仕事をしたいと思った。
入浴日の前日や翌日に、この世界を旅立たれるご利用者さまもいらっしゃった。
そんなギリギリの時でも、御希望にお応えして、可能な限り、できる限りの入浴サービスをさせていただいた。
自宅で家族の介護や看護をした経験のある方なら、わかっていただけると思う。
入浴された時のさっぱりした気持ちのよさそうな表情は、今でも忘れることができない。
看護の原点がここにあるような気がしてならなかった。
入浴サービスに向かう車を運転しながら、長谷川さんは
「看護学生の時から入浴介助が大好きで大好きで、毎日お風呂だけを仕事にしていられるこの仕事を見つけたとき、『こんないい仕事があるなんて!』って、嬉しくて仕方がなかったのよ」
そう話してくれた。
私は、そんな長谷川さんがすっかり好きになってしまった。
この仕事には、たくさんの思い出があり、今でもすべてのご利用者さまのことを忘れることができない。
看護師として病院で仕事をしていた時でも、こんなにも患者さまのことを考えたことはなかったのかもしれないなと、少し反省したほどだった。
命の輝きが人とのかかわりの中で多様に変化していく様子をたくさん見せていただいたのだと思う。それはジュエリーの輝きのように美しいものだった。
ある日、訪問先のご利用者さまがこの世を旅立たれた時、その方のご主人さまからお手紙をいただいた。
「つらくなった時も、皆さんの明るさや笑顔に何度も励まされました。妻は、長年の療養生活からようやく解放され、自由になれたのだと思います。これからもたくさんの人を励ましてください。ありがとうございました」
人工呼吸器をつけたまま、話すことも動くこともできない奥さまをずっと介護されていたご主人さまは、いつも淡々と穏やかな雰囲気の方だった。
ご自身の感情や思いについてお話しされることはなかったけれど、長年のその過程を思い、涙がにじんだ。
世間では、新型コロナウィルスの影響が深刻化し、失業者が増加しているとの報道もあった。
そんな中でも、訪問入浴のご利用者さまからは、その影響によるキャンセルの連絡をいただくこともほとんどなかった。
30度を超える真夏の暑い日も、雪の舞う凍えそうに寒い日も、同じように訪問し、入浴サービスを提供させていただいた。
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