フラワーモチーフジュエリーブランド

セレンディップジュエルの

天生目理香(Nabatame Rika)です。

 

 

久々になってしまいまったセレンと看護師のブログです。

 

今回のストーリーは、9年ぶりに看護師に復帰し、看護の仕事をしながらセレンディップジュエルを作っていくストーリーです。

 

今落ち込んでいて出口が見えない人に読んでいただきたくて綴っていくパーソナルStoryです。

ゆっくりですが、こちらも続けて書いていきますね。

お読みいただけましたら、嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

ナースが歩むジュエリーの道 ~透明な輝きを求めて~  ②9年ぶりの看護師

 


 9年ぶりに選んだ看護師の仕事は、訪問入浴サービスだった。

 「少し無理があるかな」とも思ったけれど、この仕事に興味があった。

 介護士とお湯の管理をするオペレーター、看護師が3人1組になり、大きな車に専用の浴槽を積み込んで、病気療養している方々のお宅にうかがう。居室で寝たまま入浴していただくというサービスだ。

 この仕事を知ったきっかけは、娘が小学校6年生の時の道徳の教科書だった。

 「母の仕事」というテーマで書かれていたそのストーリーは、看護師のお母さんが訪問入浴の仕事をしていて、お年寄りや病気の方々のお宅にうかがっている。ご病気の方々は、毎週その入浴サービスの日をとても楽しみに待っていてくださる。大変な仕事だけれど、お母さんは病気の方やお年寄りのうれしそうな笑顔が楽しみで、腰や肩が痛いと言いながら頑張っている。それを娘の視点で描いた、ほのぼのとする内容だった。

 「誰かが喜んでくれる」

 単純だが、看護師の仕事の原点な気がした。仕事をしていて、そんなうれしいことはないなぁと思った。

 「9年ぶりの看護師。私にもできるかな…」

 不安を感じないわけではなかったが、新しい職場でどんな体験が待っているのか、楽しみな気持ちがあった。

 利用する方のその日の体調を確認して、入浴できるかどうかの判断を行う。入浴中、入浴後とも体調に変化がないか確認しながら身体を洗い、着衣の介助を行うのが看護師の仕事だった。

 初めのうちは、先輩ナースに付いて入浴の仕事を教えていただいた。

 「こんにちは~。訪問入浴です。よろしくお願いします!」

 家族が出迎えてくださり、ご利用者様の居室に入っていく。

 ベッドの横に防水シートを敷いてから、バイタルサインの測定をする。

 食事は食べられているか、お通じはあるか、体調の変化はないか。一つ一つ確認をしながら、全身状態の観察をする。

 問題がなければ浴槽まで担架で移動し、湯舟の中で体を洗う。

 入浴時間は約10分、湯温も細かく確認をしていく。
 癌の終末期の方、ALS(筋萎縮性側索硬化症)で人工呼吸器を装着している方、ご高齢の方、障害のあるお子さん。

 それぞれの生活環境、病状に対応しながら行うこの仕事は、想像以上に気を使う、そしてハードな肉体労働だった。

 ジュエリーの仕事とのギャップがあまりにも大きく、戸惑いと不安が膨らんでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

このStoryの①はこちらからお読みいただけます。

 

 

お客様からのメッセージはこちらからお読みいただけます。

 

 

セレンディップジュエルを始めるまでのお話はこちらからお読みいただけます。