「いずれにしても、政治参加、裁判など、あらゆる手段を使って自分たちの利益を実現するという市民の積極性が必要である。当たり前を疑うことから、政治の変化は始まるのである。それは、差別の撤廃や言論の自由を求めて戦った多くの先達が教えていることでもある。」

(本文より)

11年前の著作ですが、今の社会状況が作り出されるまでの過程が描かれており、権利の行使、白紙委任の恐ろしさが数々の身近な事例を通して伝わってくる。

著者は「生命を粗末にするな」「自分が一番-もっとわがままになろう」「人は同じようなことに苦しんでいるものだ、だから助け合える」「無責任でいいじゃないか」「頭の良い政治家を信用するな」「あやふやな言葉を使うな、あやふやな言葉を使うやつを信用するな」「権利を使わない人は政治家からも無視される」「本当の敵をみつけよう、仲間内のいがみ合いをすれば喜ぶやつが必ずいる」「今を受け入れつつ否定する」「当たり前のことを疑え」の10のルールを提示し、若者が政治にしっかり向き合うことの大切さを説いています。現在のワーキングプアなどの格差も、若者の投票率と無関係でなく、「権利の上に長く眠っている者は保護に値しない」ことを憲法十二条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって保持しなくてはならない」ことを引き合いに出し、「投票しない人は政治に対する発言権も決定権も失う」とし、「歩く人が多くなれば、それが道になる」と、参加することの大切さを説いている。くしくも、2019年現在、「働き方改革」等の議論が起こっているのは作者の意図するところと合致した。。