現在、公開中の「帰ってきた あぶない刑事」、観てきました。いや~、世のおじさん達は、是非、この映画を観てもらいたいものですね。

 「あぶない刑事」(以後、「あぶでか」)は、還暦を迎えた自分たち、いわゆるおじさん達が心震わせたドラマでした。柴田恭兵さん、舘ひろしさんの演じる「ユウジ」「タカ」さんの中に、自分たちの青春を重ね合わせた方々が全国に何万人いらっしゃることでしょう。この方々には、全員、観ていただきたいと思いました。

 世のおじさん達は、そう、みんな、昔は格好よかったんです。これは、みんなに言えることですよね。みんなそう思ってます。しかしです。いつの頃からか、途端に老いが始まり、やれ、加齢臭だ腰痛だの、老眼だのという体の変化を受け入れざるをえない時期がやってきます。そうなると、途端に気持ちまで萎えて、全てがおじさん臭くなってしまう人がいますよね。「ああ、自分だ。」と思った人も多いでしょう。

 しかし、それでいいんですか?ということなんですね。男は、何歳になっても、「ダンディー」と「セクシー」は失ってはいけないということなんですね。

 彼らが、それをこの映画で教えてくれます。柴田恭兵さん72歳、舘ひろしさん74歳です。映画で観る彼らの動きや仕草、雰囲気はまさに往年の彼らそのものの姿でした。柴田さんが、番宣で映画を撮った時の状況を説明していましたが、「ワンシーン撮るごとに、30分の休憩が必要でした。」と語られているとおり、体力は確実に落ちているのでしょう。しかし、全く衰えを感じさせないアクションや物腰、そして何といってもオーラの輝きぶりに圧倒されました。もう眩しすぎるくらい。感動しました。

 こういう大人にならないといけないんだと思います。自分は、30代の頃に、彼らのような人に出会ったことがあります。

 それは、海にドライブした時のことでした。そこには、「フェアレディーZ」のハッチバックをいっぱいに広げた光景があり、傍らにはロマンスグレーの髪型に斜めにベレー帽をかぶった70歳ほどの老人がおられたんですね。  

 その老人は、ゆったりしたチェアに深々と座り、ゆったりと海を見ながら釣りをしていたんです。釣り竿は、スタンドに立て掛けていますから、まあ、真剣に魚を釣ってやろうとか、そんな邪心めいた雰囲気もなく、ただ、ゆったりと海を眺めていたんです。まだ若い自分の心に突き刺さった光景でした。まさに、「老人と海」(読んだことはないでが…)の世界でした。そして、こう思ったんですね。「歳をとったら、この老人のようになりたい。」と。

 確かに、格好だけは真似できるかもしれません。しかし、内面まで、「あぶでか」や「老人と海」でありたい、あり続けたいと思っています。そうなるためには、日々の生活を充実させること、何にでも興味を持って面白がってやってみること、日々の努力を惜しまないことなんだと思っています。

 奥様と二人で観たんですが、映画の帰りに、久米にある「縁(えにし)」というラーメン屋さんに行きました。ここは、TVでも紹介されている有名店で、夜の20時を超えて映画を観た二人には遅くまで(22:00)やってくれているありがたい店です。自分は、「醤油ラーメン+油淋鶏セット」、奥様が「塩ラーメン+餃子」でした。ここのラーメンは食べやすいです。自然に体に入ってくるというか、「毎日でも食べられるラーメン」でした。こういうラーメンがいいんでしょうね。映画同様、心に沁みました。奥様の評価も高く、映画と合わせてかなり高評価をいただきました。「ダンディー」で「セクシー」な男性は、奥様を楽しませることができる人なんだと思います。

 さあ、明日からは、どんな楽しいことをしようかな?