朝を迎える。休日は激混みの大師山キャンプ場も平日はひっそりとしている。


五連休の三日目。

東因幡林道の再訪をめざす。国有林ならではの広葉樹林の森は捨てがたい。なのに足が遠のいていたのは、東からのアクセスが最悪だからだ。地図で見ると氷ノ山(ひょうのせん)のすぐ西隣りだが、氷ノ山が大きな壁となっていて大回りしないといけないのだ。

 

そこをショートカットできる野間林道があるときいたので、さっそくトライ。

 

まずはハチ高原から瀞川氷ノ山林道へ。



標高1000mでの雨。ものすごく寒い。紅葉がはじまっていた。




西兵庫の盟主ともいえるこの林道、全面舗装の予定らしい。ダートのうちにしっかり味わっておこう。

 

スキー場リフトの付近。


絶景のはずが激しい雨にみまわれる。寒い。

 

北上し野間林道の入り口にいくと、工事車両が何台も道をふさいでいる。尋ねてみると、「野間林道の工事ではないので通ってもよい。」とのこと。瀞川氷ノ山林道の舗装工事らしい。

 

さっそく野間林道へ。


氷ノ山を東西に横断する貴重なルートだ。廃リフトがあったからスキー場跡なのかな?



 

遠くの山のてっぺんにリフトが見える。あちらは現役スキー場。


北の山々がよく見える。あれ、遠くに水平線らしきものが。日本海かな?


 

3割ぐらいは舗装されている。


 

一部荒れた箇所があった。


通行止めの表示はこれのせいか。オフローダーは通過可能なレベル。

 

ショートカットのおかげもあり、東因幡林道の東入り口に到着。


久々の訪問である。

 

国有林は狙い目と前にも述べたが、別に「ライダーさんいらっしゃい」と看板が出ているわけではない。すき間があるからはいっている、というのが実情であって自己責任なのは他と同じである。

 

広葉樹林が主体であるから、秋は落ち葉の中を進むことになる。



これがとても良い。

 

ぬかるみがひどい。後輪が滑りまくりである。

落石も多いですねえ。



崩落箇所は天然の絶景スポットになる。


 

ぬかるみを避けようとして倒木にはまった。


スタンドがほぼ埋まるほどのぬかるみ。


名の付く林道ではまるのは珍しい。しかも整備の行き届いた国有林で!

雨上がりだから仕方ない。

 

なんとか切り抜け進む。




紅葉が美しく、これぞ日本の森という眺めが続く。






 

接続する扇ノ山(おおぎのせん)林道に進む。

ここも広葉樹林が主体。





鳥取県にはいってダートは終了。

舗装路を下っていくと林道工事の看板が見えた。嶽山線の表示が。工事終了は10/24まで。なんと今日完成するらしい。


 

舗装される林道もあれば、一方で新たな林道が続々と生まれている。プラスマイナスでいえば「トータルでプラス」というのが私の体感である。

 

時間がないのでこの林道の探索はあきらめ、次なるキャンプ地を目指すことにした。googleマップでは1時間でキャンプ場に着くとのこと。

 

舗装路の移動はgoogleマップをナビがわりにしている。初見の地でも一発で到着できるので重宝しているのだが・・・。ここから地獄がはじまった。

 

走っていくと見知らぬバイパスにはいってしまい、長距離かっとばす羽目になった。いつまでたってもバイパスから降りろと指示がでないので、怖くなって自主的に下道におりる。智頭市街であった。googleマップで確認するとあと1時間との表示。ん、縮まってないぞ?

 

気を取り直して走り始めるが見たことのない市街地に入ってしまった。確認すると津山市中心部であった。岡山県じゃないか!

 

どうもスマホの電波/GPSが不安定なために、google先生が途中でいなくなってしまったようだ。スマホを再起動させてリフレッシュ。そしてキャンプ場を検索すると「あと1時間」とのこと。げげ、縮まってないやん!

 

結局、1時間で着くところを4時間かけ午後8時に後山キャンプ場に到着した。

平日なのでキャンパーは誰もいない。ライトを照らすと鹿がたくさん逃げていった。こちらもサバイバルモード全開なので平然とテントを設営する。


 

標高700mのため冷え込みが厳しい。いつもながら強風がひどく、そして熊注意の看板。

 

うぐぐ。

 

ここで完ソロ(ひとりぼっちのキャンプ)するなら、もっと標高の低いところで野営したほうが安全なんじゃなかったか?との思いがよぎったのである。

 

「野営か・・・。そのうちやってみたいな」

新たなステージが、見えた。

 

つづく