またまた信楽の鉱山跡をめぐる旅にでた。

 

 

京滋バイパスの笠取ICをおりて東へ向かう。新名神の工事が真っ盛りである。


急な滑り台に乗った青いゴンドラがゆっくり上がっていくのを目撃した。すごい。

 

こういう仕事もいいよなあ、とも思うのである。「これはおれの作った橋だ」と言ってみたいものだ。

 

道を間違えたので神山林道で50号線を目指す。


抜けれる道って便利です。

 

枝道に少し寄り道する。行き止まりだった。


 

50号線の周辺の探索を開始する。北に折れてみる。農家が点在するのどかな道。この奥に鉱山があるようには見えない。


しだいにダートに変わる。


このガレ、そして倒木。


この先に活動している鉱山があるとは思えない。閉山したのかな?

 

進んでいくと破壊された遺構らしきものが見えた。


うん、RKパパさんのブログみたいになってきたぞ。看板や掲示は一切ないが阿山鉱山と思われる。長石を産出していたそうだ。少なくとも20年前は活動していた鉱山だ。

 

その先には・・・。おお!

 

広大な空間が見えるじゃないか。


 

すり減った標準タイヤでほふく前進する。


 

威容が姿をあらわした。


山中にこつ然と現れる不思議空間には心いやされるが、これは大物だ。スタジアム級である。

 

圧倒的なむき出しの岩。


男たちが重機でせっせと山を削っていた光景を想像する。


 

沈殿池にて。


 

道は植林されている。数年したら入っていくことはできないだろう。ひっそりと、この巨大な遺構は自然に還っていくのである。

 

高台から遺構をのぞむ。


 

廃鉱山でありながら、いまにも活動再開しそうな光景!私はその場にへたりこみいつまでも眺め続けるのであった。

 

植林はエリアのほぼ全域になされており、ダートを豪快に走り回ることはできない。事業者としての良心であろう。

 

池のそばに植林されていない空間を発見する。


そして静かに巨大空間を後にした。

 

鉱山近くの鳥居。


地元の人が催しで集まったりしているらしい形跡があった。

 

次は滝谷池を目指す。途中の道は断続的にダートが続く。


そこに露頭が見えてきた。滝谷鉱山跡だ。


 

松がたくさんはえていて進めない。バイクを置いて登山を開始する。

 

風化した露頭が美しい。


粘土や珪砂を産出していたそうだ。

 

露頭の前に到着。


狼が遠吠えをしたくなる光景だ。

 

滝谷池に到着。


 

このまま北へ抜けることができれば、すでに踏破したダート群につながるぞ。


 

残念。倒木だ。


 

引き返して枝道に入っていくと槇山鉱山の看板がみえてきた。ちょっと生存確認させていただきますね。

 

道は川の水で激しく損壊している。


 

そして広大な空間が広がった。


道の雑草の生え方からして、数年前に閉山したのではないかと推測する。ここも粘土と珪砂を産出していたようである。

 

あとで調べてみると、ここらの鉱山は多くが有限会社であった。広大な敷地に比して小規模事業者が多いということだ。良質な信楽の粘土は存在価値があるはずなのに安価な海外産に押されて廃業が続くのは残念でならない。