設計者が変わったSonusfaber 長野オーディオフェア | ニャンコの音楽とオーディオでまったりした日々

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オーディオは以下のとおりです。
https://ameblo.jp/tiromie/entry-12481502923.html

大事なことを書き忘れました。


1日目はアマティは片方のスピーカーが逆相でしたので、翌日にしっかり聴きました。


中央のルミナ1は2本で15万くらい。外側が新型のソナス・ファベール/アマティG5でした。

この一つ前のソナス・ファベール/アマティ・トラディションを使っている立場から、設計者がpaolo tezzonが退職してからグループ制に変わって、どのようになったのか興味深く聴きました。

 



「G」とはおそらくグループ。5は初代のアマティ・オマージュから5世代目の意味だそうです。

見かけはほとんど変わりないのですが、中身は大きく変わっていました。

トラディション

クロスオーバー周波数
 80Hz / 250Hz / 2.5kHz


G5

クロスオーバー周波数
 200Hz / 270Hz / 2,200Hz


トラディションは中低域からツイーターまで開放型から密閉型へ。

ツイーターは共通ながら、G5のスコーカーにはディフェーザーが新しく付いています。



ウーハーは、シングルダンパーからダブルバンパーへ。



ウーハーの背圧の影響をうけないように、スコーカー以上は部屋を別にして密閉するのが多いと思いますので、普通の設計になったようです。

これに対してトラディションは、後ろのバスレフポートのダクトに適度なダンプをかけ、ポートのチューニングを施すことで低域をコントロールし再生レンジの拡大を図る “Stealth Ultraflex”(ステルス・ウルトラフレックス)機構を継承しています。

ところが、トラディションのバスレフポートからはスコーカー?ユニットのマグネットが見えます。



つまり後ろのポートから中低域からミッドレンジの音がそのまま出るような設計です。

これは2本で2千万円のアイーダー2やトップエンドのザ・ソナスファベールではさらに徹底していて、リアには後方に向けて、このようにレベル調整可能なスコーカーやツイーターが別についています。




そうしてお値段で、トラディションは売出し時に360万円、現在440万円くらいが、590万円と大幅に高くなりました。

音質差は送り出しがうちのSOULNOTE S-3Referenceのプレーヤー、Phasemationのパッシブプリアンプ、GOLDMUND TELOS 440に対してドイツのブルメスター。



まずはルミナ1

今回の展示スピーカーの最低価格だそうです。
例えば715万円のパワーアンプを15万のスピーカーに組み合わせることは、まずなさそうなので、入り口から価格バランス違いですが、価格を超えた鳴りっぷりの良さ、音場も出ます。
小ホールでのフェアですので、家庭以上の音量での再生になりましたが、刺激的な音になることもありませんでした。世間で売れているのもわかります。


アマディ・G5
プレーヤーからパワーアンプ。ケーブルまでシルテックかアコースティックリバイブかの違いがあるので、どこまで同一比較かわからなくなるのをご了承ください。
方式がここまで変わって、ミッドロー以上が密閉型になったためか、さらに鳴らしやすい普通のスピーカーになったような気がします。

トラディションはおそらく楽器と同じ指向性を狙ったのであろう、後ろから出るバスレフの共振音以外の中音など音の拡散などの処理に余計に神経を使う必要があるように思います。

G5はミッドを密閉にして後ろまで音を積極的に出せない一方で、ディフェーザーを付けて前方の指向性を広げたと解釈いたしました。


ガルネリからトラディションシリーズも現在は併売しているだけに、paolo tezzonのスピーカー設計が脳の音楽再生パズルに嵌るのか?
G5の普通の設計思想になったものが嵌るのか? 

今や、Sonusfaberもマッキントッシュなどオーディオグループの中に組み込まれた企業になっていますね。
創業者で設計の全部を担当していたトップが亡くなったりして、評価は高く、売れていたのに、メーカーが消えてしまった(ティールなど)の例もありますので、グループで設計はそういった突発的リスクを回避できる意味でも、組織としてはわかります。

アマティのみならず、セラフィーノ、おそらくガルネリも同様の変更が施されると思います。

あくまで個人的には創業者のフランコセルブリン時代のソナス・ファベール/ガルネリ・オマージュから愛用。
その弟子のpaolo tezzon設計の音と付き合いは続けようと思います。