TELEFUNKEN EL156PPアンプをどうするか? | ニャンコの音楽とオーディオでまったりした日々

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オーディオは以下のとおりです。
https://ameblo.jp/tiromie/entry-12481502923.html

「真空管の帝王とされるEL156 PPの音質 もはや電気の音ではなかった」とした、過去聴いたメーカー製、自作真空管アンプの中で最上と感じる音質(女王はWE300Bだとか(笑))。

 

 



ソナス・ファベール/ガルネリ・オマージュやアマティ・トラディションという鳴らしにくいスピーカーを10年間、1日12時間以上の業務用的酷使でも故障がなく鳴らした自作アンプ。

いとも簡単に音質のチェック項目

① 「リズム」バスドラムやエレキベースが正確に聴こえるか?

② 「音色」バイオリンならストラディバリウスはグァルネリウスなど、ピアノならヤマハかスタンウェイか音色再現が適切か

③ 「解像度」がいわゆる4K 8Kレベルにあるか

④ 「音場」 左右のみならず、前後、上下に楽器や声が並ぶか

どれもGOLDMUND TELOS 440に負けてしまったTELEFUNKEN EL156PPアンプ。

GOLDMUNDは下記のとおり、相当ユニークな会社です。

・設計思想はスピーカーユニットに好きな動きをさせない(入力された音楽信号の通りの動作だけ)。

・他のメーカーのようなカリスマ設計者がいて、回路、パーツなど音作りをすることはしない。そういうものは設計段階から聴くまでもなく決まっている。


・可聴帯域の位相の正確さのためにMHz帯域まで高域を伸ばす。

・音質最終チェックは脳科学の大学で、生演奏を聴いた時と同じ脳波が出ているかの確認。

すわ引退、バラして部品売却かとしていたら、また使ってみたい自分がいます。

GOLDMUND TELOS 440ですと4K 8Kですから、寝る時などに情報量が多すぎて、フルレンジスピーカーに安いDENONの入門用AVアンプを聴いています。

テレビ音楽音源など圧縮音源では、その粗がそのまま出てくる感じです。

ローエンドから高域特性ともども真空管アンプは出力トランスに縛られるので、そもそもトランジスターアンプに再生できる周波数帯域では性能で叶いませんよね。

この逆効果と思いますが、音楽の楽器音域が集まるミッドレンジが充実して聴こえる。

解像度も落ちますが、それがかえって寝入るときに都合がいいのか、大抵音楽を鳴らしたまま朝まで寝てしまいます。

プリアンプの三毛猫さんのとおり、現代オーディオの基本特許はWestern Electric時代に主として獲得されていたそうですね。

それも増幅するアンプのための真空管、三極管すら発明されていない=アンプもない100年以上も前に、ダイナミックスピーカーの特許は出されていたそうです。

回路はWestern Electricのアンプで完成の域に達している一方、周波数特性、要はローエンドも高域も落ちるのが早い弱点が中期までのWEトランスにあります。


ここをアメリカUTC社のトランスにすれば回避出来ました。
20Hz~2万Hzまで保証とトランスそのものにプリントされています。Western Electricと対抗して当時最先端の音響アンプやスピーカーを作っていたニッパー犬のRCA-Victorが使っていたUTC社トランスを使うとレンジが狭いWestern Electricの弱点を克服できるのですね。

そうして、これは個人的な偏見?日本のトランスメーカーは特性は良く、細かな音もよく出すものの(近時のファインメットコアトランスetc)、アメリカのトランスのような独特の音楽の躍動感がやや欠ける傾向があると感じています。

ハイレゾまでストリーミングでサブスクで選び放題の現代に、レンジが狭いのが少なくないWestern Electricのトランスが高値で取引されているのはおそらく、古い時代の音源重視とか、この躍動感とスピーチレンジの正確さでしょう。

部品集めはWestern Electric日本支社のサービス部長の伊藤喜多男さんの著作を読めば、どんな部品が真空管アンプにいいのかわかりました。
ただし、それを集めるのに半年。
大半はアメリカとドイツからの通販。それも電子パーツの海外大手通販はわずかで、真空管黄金期のパーツを持っている、アメリカのエレキギターの真空管式ギターアンプ屋さんまで使いました。たしか部品代だけで60万円近く。

現代の日本製の真空管アンプなら300万円クラスにも個人的には上回っていると思っています。

TELEFUNKEN EL156のソケットなども、当時のドイツのそれ用のドイツ製に拘りました。

こんなの二度と作れません(40代のころの部品集めのずく(信州方言でやる気、根気の意味)がないから、鳴らさないともったいない。

ただ買い物のビニールがEL156真空管に触れただけで一瞬で溶ける高熱。

冬に音楽室の室温をガスファンヒーターで20度近くまで上げれば、これを消してTELEFUNKEN EL156PPアンプの熱で朝まで同じ温度が保温されるほど=夏のクーラー時期には非エコですから、寒くなったらGOLDMUND TELOS 440と交代。

スイスの澄み切った空気の雰囲気とは異なる、ビーフシチューのような濃厚?暖色系?の当時は敵国どおしだった、アメリカとドイツの真空管が融合された音質もいいではないですか。