RCA&XLR空き端子用音質改善グッズの最後は発売から20年以上経っているロングセラーであるアコリバのショートピンSIP-8Qになります。
出力端子用には防振プラグIP-2Qというモデルが用意されています。
ショートピンは昔からS/N比を向上させる方法として認知されていましたが、音楽ソースがアナログからデジタルに移行、更にはアンプも管球式からトランジスタに移行し、音源も機材もS/N比が飛躍的に向上したため、いつのまにか忘れ去られてしまった感があります。
しかし、デジタル時代になってザーとかジーとかいうノイズはなくなったものの、デジタル機器やWi-FiやBluetooth機器からの電波。
家電のインバーター、更には携帯電話などの様々な電波による高周波ノイズによる影響が及ぶようになって来ました。
これらの高周波ノイズはザーとかジーというものではなく、いわゆる「音として感知出来ないノイズ」であり、実はその音にならないノイズが現代ハイエンドオーディオのクオリティに深刻な影響を与えていたと知らしめてくれたのが、このアコリバのショートピンでした。
初めてこのショートピンの初代機であるSIP-8を空き入力端子に挿した際に驚くほど静寂感が出て、空き入力端子に混入するノイズの影響はこれほどまでに大きかったのだと知りました。
SIP-8は2017S 航空レ ベルアルミ合金に黄銅の異種金属組み合わせで共振を排除した作りで、その後、特殊制振材(f0.Q)シートを追加したSIP-8F、現在はクォーツレゾネーターQR-8を追加したSIP-8Qへと進化しています。
SIP-8QにはSIP-8Fで使われたf0.Qシートもそのまま付属していますが、個人的には抑制感が強いf0.Qシートは使わずクォーツレゾネーターQR-8だけ貼り付けて使った方が開放感や躍動感が増して良好と感じてますが、いずれにしても入力端子のショートによるノイズ抑制効果だけではなく、
制振効果まで実現出来るのがアコリバショートピンの特徴になります。
ショートピンや端子キャップでアコリバのような異種金属組み合わせや水晶などの制振効果まで狙った作りのものは他にはなく、よく国産高級機に付属していたりオーディオテクニカが販売しているプラスチック製キャップは恐ろしく音が悪くなりますし、
(ゴミ避けでこのプラスチックキャップを付けてる方は今すぐ外しましょう！間違いなく音が良くなります)
オヤイデで売ってるような安物のショートピンやラックスマンのショートピン、ゾノトーンやDbのキャップは全て真鍮だけの単一金属製のため、装着すると真鍮の騒々しい響きが付加されてしまいかえってS/N比が著しく悪化してしまいます。
そういう意味でもこのアコリバのショートピンは非常に良く考えられた製品と呼べるでしょう。
試聴
音像の滲みがなくなり、ピントが合ったように明確な定位が実現します。
背景の静寂感も増すため、ポーカル音像が立体的に浮かび上がります。
電気的な雑味がなくなり自然で生々しい音色や質感になります。
トーンバランスもフラットでポーカル音像の唇はあるべき高さに定位します。
さすがに前回のリアリティエンハンサーのような劇的な効果とまでは行きませんが、8個で約15800円という値段を考えれば素晴らしいCPであるのは間違いありません。
というか、1個あたりの値段は約2000円です。
対するCHORD COMPANY GROUND ARAYは98000円。
何一つ効果がないばかりか全ての項目が悪化するCHORD COMPANY GROUND ARAYを1個の値段でアコリバSIP-8Qは49個も買える計算になります(苦笑)
CHORD COMPANY GROUND ARAYを1個買うならばアコリバSIP-8Qを49個買って、サブシステムも含めた家中のオーディオ機器の空き端子に装着した上で余ったものは友達に分けてあげて感謝される方がいいでしょうね(爆笑)
冗談はともかく、アキュフェーズやラックスマンなど国産プリアンプやAVアンプなど、入力端子が多い場合は、全てアコリバのリアリティエンハンサーを挿したらとんでもない値段になってしまうため、このショートピンSIP-8Qや防振ピンIP-2Qを多用し要所にリアリティエンハンサーを使用するという形を取れば経済的かつ完璧や空き端子対策が完成すると思います。
空き端子対策による効果に懐疑的な方、粗悪品のショートピンや空き端子対策グッズに騙されて懲りてる方はまず、このショートピンSIP-8Qから試してみる、やり直してみることをお薦めします。