昨日、所有するDECCAの初期型のカートリッジ、デッカ、マーク1とマーク2とオリジナルトーンアームを持っていることを書きました。
このことを書く前に、古いオルトフォンSPUのオルトフォンのトーンアーム、ダイナミック型のロングアームタイプと異なり、スタティック型(やじろべい)のショートアーム、RMG212。
これはフォノモーター、トーレンス、TD-124のメンテナンス先にオリジナルSPUがあって、これを生かしたいことを相談したら、SPUにはロングよりこちらがいいと。
そうしてたまたま状態の良い212があるというので、オリジナルアームボードとともに組み込んでいただいたものです。
カートリッジには適合するアームがあるだろうことはなんとなくわかっていました。
これが確信に変わったのは、このアームに所有のSPU-G初期を取り付けた音を聴いたときです。
内周でも歪みも全くなくて、針圧以外は無調整です。
アーム共振からコンプライアンス、感度などすべてがSPUに特化している賜なのでしょう。
音質も現代カートリッジに比べると、ローエンドの伸びなど負けてしまう部分はありますが、並のハイエンドカートリッジをここに嵌めても、位相の正確さ、音場の広さ、鮮度などはこれに負荷抵抗が完全に合ったARAIトランスも相まって、全く負ける気配がありません。
アコリバ石黒社長と、インピーダンスが合わないARAIトランスといえども、市販国産最高峰のフェーズメーションの2000番とはそれ以前の差というほど、製作に数ヶ月かかるARAIは優れてます。
何を言いたいかというと、アナログで針を生かすには、針のメーカーの専用アームやインピーダンスマッチングしたそのメーカーのトランスには叶わない。
おそらく所有するDENON103proも同様で、これを使うことを前提の放送局では、音質を一定にするために、アームもDENONで、針圧調整も不要な仕様になっていると聞いたことがあります。
この針を使う時が来たら、この辺を徹底的にリサーチして、安易にユニバーサルアームに逃げないようにしたいです。
明日はDECCAカートリッジの発電機構のユニークさに触れます。