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今日の四ツ目神 -再会-はどうかな?
約束の秋分の日、真依と誠は、東京駅から新幹線に乗った。
新幹線を降りた後は地方交通線に乗り換え、電車を降りた後はさらにバスで山を登り、四津村というバス停で停車した。
時刻表を見ると、1日に2本しかない。
四津村は、写真で見るような田園風景が広がっていた。
家屋はどれも古そうで、瓦屋根が夕日を鈍く反射している。
道の脇にはところどころ小さな鳥居が建てられており、その隣や民家の前に石が祀ってある。
石には四ツ目神と掘られていた→よくよくその石を観察する
注連縄と紙垂が巻かれている。
表面は風化しておりずいぶんと古いものらしい。
石には四つの目が掘られ、両腕に抱きかかえられるかと言う程度、赤子くらいの大きさだった。
真依は、誠に「四ツ目神って何?」と尋ねた。
誠は、「この村に古くからいる神様だ。ここの村の子供たちは、こう言われて育つんだ。『いらない子は四ツ目神につれていかれるぞ』ってな。この村は、すべての家庭が神道で統一されているんだ。」と教えてくれた。
真依が、「神道って何?」と尋ねると、誠は、「日本の土着信仰だ。神社の鳥居や巫女さんがそうだ。日本古来から伝わる八百万の神々を祀っているのが神社だ。この四津村には寺も仏壇もないし、坊さんもいない。四ツ目神を祀る四ツ目神社があるだけだ。」と答えた。
バスを降りて歩くこと20分。
真依と誠は大きな平屋の屋敷の前に立っていた。
誠がインターホンを鳴らすと間もなく、修二と、割烹着姿の初老の女性がやってきた。
あいさつもそこそこに、初老の女性が「荷物をこちらへ」と手を出してきた。
修二は、「この家のお手伝いさんだ。困ったことがあったら遠慮なくいいなさい。」と言って屋敷の戻っていった。
真依が門をくぐると、「キタ・・・キテクレタ・・・」という声が聞こえてきたが、誠には聞こえないようだ。
屋敷内を修二に案内される。
屋敷は古いが、一通りリフォームはされており、暮らしやすくなっている(エアコン完備、水洗トイレ)。
客間に通された真依は、修二から、「好きに過ごして構わないが、迷ってしまうからあまりウロウロしないように。もう少しで夕食の準備ができるから、それまでここでくつろいでいてくれ。」と言われる。
修二は、誠に話があるといって廊下に連れ出そうとする。
誠は、墓参りに行くから制服に着替えておけよ、と真依に声を掛け、修二と客間を出ていく。
一人残された真依は、旅の疲れからか、いつの間にか眠ってしまう。
そして、神社に誘われてしまったのだ。
真依が、イミゴから、タガタなら帰り方を知っているのでは?と言われた、と話すと、タガタは、詳しくは知らない、と言い出す。
タガタ曰く、帰り方の記述が乗っている巻物があるが、いつからか見つからなくなっているとのこと。
その巻物が見つかれば帰れるとのことで、真依は、巻物を探すことにした。