ラストノート 【スピンオフ/大野社長編 】 16 | 櫻の葉色

櫻の葉色

左利きマジョリティ

「腐」です。


苦手な方は、回避願います。







相葉ちゃん、翔くん、まつずんが 部屋を出てから、ただでさえ広かった部屋が  その何倍も広く感じる。



フカフカのカウチソファに寝転んで、テーブルに残った白パンを 頬張りながら考える。



カズのやつ、トイレで 寝てんのかな…。



まだ戻って来ない カズを探しに行こうかと考えていたら、奥から赤い顔した カズが やっと戻って来た。



戻って来たカズは、部屋の周りを キョロキョロと見渡している。




「……あれ…?   皆は?     もしかして…、部屋 移った?」



「うん。  さっきね?    相葉ちゃん おネムだし、カズも 酔っ払ってるからってさ。」



「俺は まだ、イけるけど…。  まぁくんは、頑張ってたからな…。」




思ったよりも、驚いていない。


部屋を移る事は、知っていたのかな…?



だったら、おいらと泊まる事も 了承してんのかな…、なんて考えながら、隣に座ったカズを見た。




「遅かったな。   うん こか?」



「違うよっ///。」




「………んふふ。     ………幸せだなぁ……。」



「……ん……、何……?」



「最高の、1日だった。   ありがとう。」



「……///   ……まだ、飲むだろ?」




ぶっきらぼうに 顔を逸らして、焼酎のボトルに 手を伸ばした カズの手首を掴む。




「カズは、ダメ。     真っ赤じゃねぇか。」



「平気だよ。  折角、MJが 高くて美味い酒  用意してくれたんだよ?     勿体ないだろ?」



「無理矢理 飲まなくても、持ち帰れば 良いだろ。」



「どうせ 泊まるんだ。   お祝いなんだし、もうちょっと 飲もうよ。」




まだ飲みたいと駄々をこねるカズは、頬を膨らまして 空になった自分のグラスを おいらに掴まれていない方の手で持ち上げ、 おいらにアピールするように カラカラ鳴らす。


そんな仕草に見惚れていると、気付いたカズが 小首を傾げて おいらを見た。



酒が入って 潤んだ瞳が、琥珀色に 揺れている。




「……可愛いな……。」



「なっ///、、  はっ?     いきなり何…っ、、」




勝手に零れた言葉に、過剰に反応して慌てる カズの掴んでいた手首を引っ張り、身体ごと引き寄せた。