一応櫻葉ですが、Aさん総受け要素が含まれますので苦手な方は回避してください。
仕事があるという事は良いことだ。
「忙しい」と言える環境に身を置く事が出来るのも、個人の仕事を次々とやらせて頂く事が出来るのも、「嵐」でいさせてもらって、「嵐」で働ける場を与えて頂いて、続けさせてもらってるからだって思ってる。
「嵐」だからというのが俺たちにとっての存在理由だから。
「嵐」じゃなければ本来は何も出来ないって解ってる。
「櫻井翔」で指名された個人の仕事であっても、常に「嵐」である自分が手前にはいて、その責任を背負っていくのは当然なんだ。
だからこそ、5人でいられる時間があるとホッとする。
それは5人が同じ方向を向いて同じ責任を共有しているからかも知れない。
それぞれが同じように個々の仕事に責任を背負いながら、これからも5人でいられる、5人で仕事が出来る場所を作っていかなくちゃならない。
5人が集まるこの空間がある事を、俺は絶対に失くしたくないんだ………。
別に同じ楽屋にいたって、何を話すって訳でもない。
「嵐は仲良しグループだ」って言われてたっていつもダンゴみたいにくっついてる訳でもない。
もう実際、30半ばのオッサン集団だしね……。
そう考えるとキモいでしょ?
俺は、iPadで各新聞社から入ってくる速報を確認しながら、斜め前、向かいに座る雅紀をチラ見。
雅紀はニノから貰った漫画雑誌を一生懸命読んでる。
…雅紀…、相変わらず可愛いな…♡
つい先日の情事が頭に浮かび、雅紀のアノ時の顔を思い出しては思わずニヤける。
…慌ててiPadで顔を隠し、色々と収まるのを待っていると、雅紀の隣に座る松潤が雅紀の方に椅子を近づけて話をし始めた。
「まー、明日そのまま行く??」
「え? あ、うん。じゅんは?」
「俺、直接行こうと思ってるから、まーが良ければ乗せてくよ?」
「いいの? とおまわりにならない?」
「そんな変わんないよ。9時20分頃でどう?」
「くふっ。ぜんぜんいい!ありがとっ。」
「着く前にLINE入れるね。」
「うん。まってるね。」
最近、松本と雅紀は2人での仕事が多い為か、何かと言うと2人で話している事が多くなった。
特に松本は、これみよがしに雅紀の隣を常にキープしていて雅紀を独占して離れない。
元々の座り位置って言ってしまえばそれまでだけど、これって思い過ごしなんかじゃ絶対に無いって思ってる。
ニノが俺の脇腹を肘で突く。
「…………顔…。」
「……は?」
「顔…怖いから。人殺しそうな顔してる。」
分かってるよ。
顔に出ちゃうくらい気になってるんだ。
………面白くない…………。
あれ、きっとワザとだ。
松潤、俺の事チラッと見たよ?
俺の雅紀だって解ってんだよ? ムカつく。
「…やめてよ…? その顔でTV映んの。」
「………。」
「聞いてる? 」
松本が肩を寄せて雅紀に耳打ちしてる。
雅紀なんてくすぐったそうに笑いながらさぁ……ヤメろってその顔。
勘違いするから。
「………お前……いい加減に……。」
俺の心の声が出てしまった。
松潤は俺の方をチラッと見ると雅紀の肩を抱いて俺の顔が雅紀から見えないように顔を寄せた。
「まー。あっち行こう?」
「え?なんで?」
「台本、一緒に見て欲しいんだ。」
「あ、うん。」
雅紀…。 お前も松潤ばかり見てないで俺に気付けよ。
お前、絶対にお仕置きだぞ。
俺が時間無いと思ったら大間違いだからな。
雅紀を睨んで見てみても松潤のスキンシップに圧倒されてるのかこちらに気付きさえしない。
堪え切れなくなって俺が立ち上がる前に立ち上がったのは、隣に座ってたニノだった。
「相葉さんっ!」
「あ、にの。なぁに?」
ニノの方にクルッと顔を向けた雅紀。
隣の松潤が苦い顔をしたの、見逃さないから。
「潤くん。ちょっと目に余る。相葉さんを返して。」
「まーはニノのもんじゃないだろ?」
無理矢理2人の間に入り込み、雅紀の腕を引いて自分の方に寄せる。
腰に手を回したと思うとシャツを引っ張りあげてその中に手を入れた。
………は?
「……ぁ…、ちょ…っ、へんなトコさわるなって///。」
「相葉さんは黙って。」
シャツを捲り上げられ、真っ赤になって慌てている雅紀。
雅紀の首筋に顔を埋めてシャツの中、身体を弄るニノ。
「ニノ。ずるぃぞ。おいらも相葉ちゃん、触りたいぞ。」
いつの間にか忍びだけに忍び寄ってきた智くんは雅紀の後ろから手を回し、ベルトを外し始める。
は? は??
「ちょ、りーだぁまで///。どぉしたの?…ん…ぁ、やぁ///。」
「松潤とばっかり一緒にいるから、ヤキモチだ。気にすんな、相葉ちゃん。」
「や、な、みんなど…したの? 」
雅紀の周りに3人が群がり、各々に雅紀の身体を弄び始めた。
「まぁくん、潤くんにばかり好きにさせないで。」
「へ? え? いみわかんな…っ、や、どこさわって……あ、やぁ、ふく…っ、なんで?」
「乳首…立ってる。ほら。」
「ぁあ…ん、や///、ちょ…っ、、」
………………おい………?
「ホントだぁ。コリコリしてるよ?」
「ん、や、り…だぁ…っ、だめ…っ、」
「ね…気持ち良い…?」
「ん…っ、ひゃ…ぁ、や、はな…って、や」
…………………おい…っ!
「あ、下も、大きくなってる。」
「やぁ///、みちゃだめっっ、みな…でぇ……///。」
「相葉さん? 気持ち良いの?」
「…ん……っ、んゃ、に…のぉ…っ、、」
「まー……、もう、俺ヤバいかも…っ、」
おいおいおいおいおいっ!!
何だ? 何やってんだ??
「ひゃ…ぁあん、、や、やめて…っ、みんなぁ、、」
真ん中でガクガクと震えながらも辛うじて立っている上気した顔の雅紀は、顎が上がり、唇は開いて、潤んだ瞳は天井を見あげてる。
……その顔………ヤバいって……。。
……………はい…。 前言撤回。
30半ばのオッサンがダンゴになってるよ。
いや、ダンゴ以上にくっついてますけど。
もう、餅だよ? 餅。
第三者から見たらキモいって。
それは間違いない。
何…これ……。
………いつから?
俺が1人で仕事してる時?
俺が個人の仕事受けてる間、こいつら何やってんの?
何度も言うけど、俺の雅紀だよ?
「あ、ぁ、ぁ…あ、だめっ、…ゃぁ。。」
ダメだって!
しつこいけど、俺の雅紀だからっ!!
「おい。お前ら、雅紀から離れろ。」
楽屋内に響いた俺の低い声に一瞬の静けさの後、哀願する掠れた雅紀の声。
「しょ…ちゃっ! たすけてぇっ。」
俺はそのダンゴ、否、粘ついた餅を掻き分け、愛しの雅紀を腕の中に抱き寄せる。
「しょ…ちゃぁ…。も…やだぁ…。」
雅紀の水分を含んだ零れそうな瞳に見上げられ、開けて露わになった薄っすらと汗ばんで火照った身体が密着し、思わず反応してしまった…。
「ゃ…あ…///。しょおちゃん…っ///?」
「うわぁ………。退くわ……。」
「……マジで……?」
「翔くん、やぁらしぃなぁ。」
「…ま……待って、なぁ。。」
「……まぁくん。危ないからこっちに来なさい。」
「………あ、にのちゃ…。。」
「まー。ちゃんと服着ようね。」
「お…おいっ、可笑しいだろっ? 俺じゃないよな?? 悪いの、俺じゃないだろ??」
「翔くん、やぁらしぃなぁ。。」
「智くんっ! 違うよね?」
仕事があるという事は良いことだ。
「嵐」だからというのが俺たちにとっての存在理由だから。
「嵐」じゃなければ本来は何も出来ないって解ってる。
「なぁ、雅紀? 俺がいない間、いつもあんな事されてんのか?」
「え…? あ…///。あの…っ、だいじょぶ…///。。」
「答えになってない。雅紀。正直に言って? 俺、安心して仕事出来ない…。」
「あ…、しょおちゃん。ホントに。おれ、がんばるから…っ。しょおちゃんはしんぱいしないで?」
「……雅紀。 何を頑張るんだよ…?」
5人でいられる時間があるとホッとする。
それは5人が同じ方向を向いて同じ責任を共有しているからかも知れない。
「ねぇ、翔ちゃんが今度いないのって?」
「あ、確か明日はドラマの撮影だったよね。」
「やっぱ、翔ちゃんいると面倒臭いから。」
「だね。」
「………全部、聞こえてますけど……?」
「しょおちゃん、5人で嵐だよ? ね?」
「そう。確かに俺らは5人で嵐。そして、雅紀は俺の雅紀だからな。」
「…うん///。」
5人が集まるこの空間がある事を、俺は絶対に失くしたくないんだ………。
この後、3人が俺に「さっきのは冗談だよ。」って言ってきた。
あんまりにもカリカリしてたから悪戯だって…。
馬鹿言え。
……何年、一緒にいると思ってんだよ……。
俺にだって分かる。
絶対に半分以上は本気だったでしょ?
俺はその夜、雅紀をあらゆる悪い虫から守る為の50の対策を関係者各位に通知し、周知徹底させた事は言うまでもない。