中国が原則として外国記者の受け入れを行えば「歪曲」は存在しなくなる | 空気の意見 

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過去の規制緩和による捻れた競争社会に、公正な競争を導入し、不当な競争から労働者を保護しよう! 介護福祉は国営化。国が労働者管理機構をつくり、労使へのアクセスとバックアップ、フィードバックを強化し、労働者達へのセーフティーネット強化の土台をつくろう。

 北京オリンピックの聖火リレー巡る抗議活動により、
中国の内政不干渉政策と西側諸国の人権尊重意識がはげしく衝突してしまいました。
 すでに多くの国が中国の(非人道的な要素を含む)内政不干渉政策に迎合しており、
さらに中国は日本に中国の要求するルールを受け入れるよう求めています。
例えば長野での聖火リレーに対する行き過ぎた警察統制の要求がもっとも特徴的な要求といえます。
 西側諸国と価値観を共にする我々に
中国の非人道的な内政不干渉政策を実行する余地があるのでしょうか。
 率直にいって、中国こそ国際社会における自らの位置をよく自覚し、
人権問題を改善するより解放的な政策を採用しない限り、
今回のような西側諸国の非難から逃れることはできないでしょう。

 近年、中国は「政治力、軍事力、経済力」と、いずれも順調に拡大してきました。
しかし、中国ですら西側諸国のマス・メディアを完全にコントロールできない事実は、
非人道的な国の権威とメンツといったものが我々のなかでほとんど機能しないことを表していますし、
こういった外国報道に対して、ことさら権威主義に拘泥し、相手を面罵して強引に従わせようと振舞う姿は、
かえって、彼らが自己に望んでいるであろう姿と、その権威の崩壊を、逆に確信させる方に向かわせています。


『中国が報道統制を敷くことと各国への統制の要求は人権を尊重する立場から乖離している』

 中国側は北京オリンピック開催条件として人権問題の改善を約束しました。
それゆえに国際社会との約束を正しく実行するべき義務が発生しています。
 海外報道社の締め出し、TV放映の統制、限定的に取材を許すような
消極的態度から積極的な情報公開を採用する。
暴動の様子、鎮圧の模様、抗議側の言い分を取材させないのは
中国側の大義名分の根拠を薄くさせるうえに、中国にとっても益はほとんどない。
かえって悪印象を煽るだけであって良い方針ではありません。
 取材制限をして限定的にだけ受け入れたやり方は人権改善と逆行する姿勢であり、
報道のない場所に公正さも人権保護も完全には有り得ないと理解して間違いはないでしょう。
人権問題を改善させる義務は五輪大会側にも発生しているはずです。

『中国統制にしたがい中国側エージェントを聖火リレーに帯同させるという矛盾について』

 中国側の派遣したエージェントが聖火リレーに介入して抗議活動の妨害をする。
第三国において警察活動を行う正当な権限がまったく存在しないにも関わらず、
このような抗議者を阻止制圧する行為は、
一切根拠のない暴力行為に還元されうると認識することができるとすれば、
中国側と大会側はチベット抗議活動の暴力的側面を非難しながら、
自分達が、権限のない警察権を中国に間接的に与えてしまっている、ということを都合よく無視しており、
彼らの暴力的抗議活動への追求は、甚だしく疑わしいものに変質していきます。
結果として大会サイドなどが話す「暴力的阻止活動には賛成できない」という言い分と矛盾している。
 ところでそれほど暴力行為が問題ならば
中国人兵士の巡礼者射殺という事実などに対しても厳しい非難と追求がなされるべきでしょう。

 チベット人巡礼者を射殺する中国人兵士  (日本語字幕付


『詳しい調査をせずに一方的に疑惑の絡む件を報道し続けている』


 聖女のトーチを奪おうとする疑惑の人物
 疑惑の追加検証

 中国人身障者が持っていたトーチを奪おうとした人間が
中国人である疑惑がはっきりと浮かんでいるのに、
新聞記事において「」つきで、ある人物の発言を利用し、
チベット抗議活動が暴力的であるという誤ったメッセージを結果的に発信し続けています。
 マス・メディアの偏向した印象報道に騙されないで欲しい。
彼らはただ右から左に報道を流しているだけなのだろうけれども、
議論のなかでこれだけチベット抗議活動を非難する要素として扱いながら、
反論として取り上げられている指摘を調査しないで放置することは報道の怠慢でしかありません。


『中国は報道管制から外国記者の完全な受け入れ体制に移行するメリットを考えるべきだ』

 いろいろと取り上げましたが、中国側はまず西側メディアの報道を責める前に、
報道機関を介入させられないような政治プロセスに人権が存在しているとは考えられない、
という国際状況を認識して暴動の様子と鎮圧活動を各国記者陣に取材させるべきでしょう。

 この各国の報道機関の取材の受け入れは決して中国の損失にならないし、
かえって彼らの損失を抑える方向に進むと考えられます。

なぜなら、第一に、過去の死傷者を多数だした中国の過激なデモ鎮圧から、
穏当な進歩的路線へ脱却した、と広くアピールできる。

第二に、中国の非難する海外メディアの偏向報道というすれ違いは
中国自身の厳しい統制により生み出されているものであって、
それゆえに西側メディアの情報入手が非常に限定されることとなった、
西側メディアが現地協力者からの情報を採用して人々に伝えるしかできないことに主な原因がある。
つまり現状の確認作業が曖昧な報道から実態に基づいた客観的な報道が行えるようになり、
これはどちらにとっても歓迎すべき進展になるでしょう。

 チベット人死傷者の数字だけでなく、逮捕した僧侶やチベット人の殺害などが確かめようもなく、
過大なのかどうか誤情報なのかすら分からないけれども、
外国記者達の現地取材により、情報の少なさが補われると同時に確認ができれば問題の大部分は解決します。

 中国側はコントロール不能に陥った、西側メディアの情報活動をいまの状態から、
虐殺と拷問の可能性を否定しつつ、厄介な風評被害のなかで、
特に中国に損失を生じさせる、残酷な衝撃度の高い未確認情報を減らすことができる見込みがある。
(もしも彼らが本当に人道的にことを行っているならば、ですが)

 そもそも死傷者数の違いを根拠に西側メディアを「歪曲」と罵るような
不毛な状況の責任のほとんどが中国側にあるのは明らかでしょう。


ドイツ人有志達によるチベット弾圧抗議の署名運動へのリンク

 僕が署名したときは16000人くらいでしたが
また確認した時点では27000人の署名が集まっています。


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