本能、生き物として基本備わっちゃってるモノっていえばいいのかしら。
生きていくためにやんなきゃいけない、あるいはそうすることが約束されていることじゃな。
だいたいにおいては自分を生かすために備わっているものに関すること全てじゃ。
食べなきゃ、寝なきゃ、増やさなきゃ。
って三大欲求を満たすことなんじゃけど、それ以外のものもあるんじゃな。
ただし、それらから大きく逸脱するものは少ない。
基本は「生きること」という目的に収斂していかざるを得ないわけじゃ。
死なないように危険を回避したり、他の生き物に襲われないように、それらから逃げられるように。
漫画家の荒川弘さんが北海道ではクワガタは川で掬う、言うてました(笑)
川の傍の樹を蹴っ飛ばすと、危険を感じたクワガタが身をダイブさせて川に落ちるから、それで浮かんでるとこを網で掬うというわけじゃ。
実際にクワガタは刺激を受けると樹からボタボタ落ちてじゃね、落ち葉や朽ち木の間に埋もれてそこでじっとしてるので、とても見つけにくくなるんじゃ。山の斜面みたいな足場の悪いとこでこれやられると、ほんとにどこいったのか判んなくなります。
シーツみたいな大きな布を引いたうえでやればいいんじゃけど、少年はそこまで用意が良くないしな。
刺激・危険感知→脚を畳む→下に落ちる→見つけにくくなる。 たぶんこれ誰からも教わってない。けれど昆虫の本能として備わってるものじゃね。
ネコが小さな動くものを無視できなかったり、犬が貰った骨を埋めたり、おしっこを砂掛けて隠そうとしたり、習ってはいないけれどその種がやることというのは多分本能じゃな。
太古から受け継がれた呪いともいえるし、それが無ければ生き延びることが出来なかったスキルともいえる。
色々と理由を考えてみたらどれもなるほどねーって感じること多い。
さて、人間だってこれからは免れないのじゃった。
ご飯食べなきゃいけないし、寝なきゃ死んじゃうし、増えるかどうかはかなり微妙なんだけど異性が眩しい、そういった衝動や呪いはだいたい誰にでもあるものじゃしな。それは普通じゃな。
骨を埋めたりしないし、トカゲを追い詰めたりしない、おしっこに砂掛けたりはしないけどね。にんげんだもの。
さすがに種が違うからなあ。(やってる人が居たら怒らないから正直に答えてくださいね)
そんで今回知り得たことはじゃね、
集中を切らすと脳内快感物質が出る。
ってお話じゃ。
つまりじゃな、根を詰めてひとつのものに集中していると、外敵に襲われやすくなっちゃうじゃろ。ゆっくりご飯食べたり水飲んでたりしたら、外敵やどうかしたら同族から襲われるかもしれない。
なので、そこを切り替えてひとつの集中を切らすとじゃな、ご褒美としてええ感じにドーパミンが出て脳汁がハッピィになるという寸法じゃ。集中を散らすことこそ生き延びる術。
ひとつのことに集中し過ぎない、周りに感覚を研ぎ澄ませ、でないとオマエは死んじゃうぞ! そういう本能がわしらの呪いとして存在するんじゃな。
そこで登場するのがスマホじゃな。
あ。ちょっとこれ見てみよう。そう思った時に、脳汁がハッピィになってるんじゃよ。
この脳汁ハッピィ状態はモロバの剣ってやつじゃ。猛獣や敵対勢力みたいなものが居なくなった現代において、あんまり必要な本能ではないのじゃけど、もしもそういう環境に置かれてる人からすると無くてはならないものだからじゃ。でもね、それが怖さでもあるんじゃよ。
ノルウェーの対象実験の結果によると、教室にスマホを持ち込んだグループと、教室に入る際に置いておくことにしたグループでは、明らかに後者の集中力が勝ったそうなのじゃ。(スマホは持ち込んでいいが見ちゃダメってルールであったにも拘らずじゃ)
見たい衝動というか誘惑というか、そーいうのが働いたからじゃないかってお話だったね。
でもさ。 そう言われるとそうかもしれないなと思う反面。
スマホに集中してる人の問題はどうなのよ? おかしくない? アレに集中できてるじゃんね。
そう思うよね♪ 矛盾してるやん。
それがね、場面が切り替わるだけで、違うフェーズに移動したように脳は思うようじゃ。
なので、ご褒美脳汁がジュワワーって出ちゃう。
つまりじゃ、スマホは集中しているように見えて実は集中を散らし続けていることになるようなんじゃな。
いつでもどこでもスマホ、ポケットにはスマホ、ごはん食べながらスマホ。
ずっとキモチイイ脳汁が出続けるわけす。
ちくわはいつも不思議に思ってた。なんで歩きながら見てるの? 運転しながら見てる? 何見てるの? おもしろいの?
ようやくわかったのじゃった。
だってきもちいいんだもの!
ちくわは膝が悪くなってあんまり速くは歩けないんじゃ。そんなわけで、先日スマホ歩きのおっさんに後ろから抜かされたんじゃけどさ。おっさんは歩道橋の下り口に反対側から直進して、あああって注意する間もなくそのまま歩道橋の裏側でゴインと頭を打ってじゃな、ヨロヨロってしましたよ。
その後ちくわと目が合ったんじゃけどさ、気丈にも何もなかったかのように去って行ったのじゃ。痛かったろう(笑)
先日踏切の停止位置間違えて電車にひかれた若者もスマホ見てたようだしね。
気持ちいいのは分かるけど、せめて座りスマホにしようよとちくわは言いたいね。
だってまじ危ないもの。
スマホ運転などはもってのほかじゃ。
傍から見てたらちゃんとわかるぞ。
こいつスマホ見てるなあって。だから距離を取るか抜かしたりしていますよ、そんな車。
そうそう、ちくわ夜に横断歩道で轢かれそうになったんじゃけど、運転手は轢かれそうになったちくわにすら気が付かなかったよ、スマホ見てたからな。ちょっとぶつかってやればよかったよう。
人生台無しにしちゃうからな、スマホ、ダメ、ゼッタイ!
(あれ? ここぞとばかりイジメダメを貼ろうとしたのに↑ 貼れなかったのかな)
スマホ見ながら前方から人が歩いてきたら、どっちに避けたらいいか分かんなくなるじゃろ?
あれ、けっこう怖くない?
こちらもスマホを取り出してやね、チキンレースを挑んだりするのはどうかしら、って時々思う。
いいえ、やんないけどさ。