ふっふっふ。

今日のちくわはひと味違うのじゃ。

なんならスマホを持っているのじゃ。

 

ええい、ひかえぃひかえい、このお方をどなたと心得る、天下のスマホ持ちちくわ様であらせられるぞ、ええいっ、頭が高い!

チャララ~ラ~ン♪ ピヤ~~ン♪

 

とまあね(笑)

今更感満載でお送りしております。

 

ちくわは二つ折り携帯を長いこと使用しておりました。これがね、電話するだけなら全然良いし、小さくてポケットにも納まるしじゃな、充電し忘れても長持ちするし、ストラップ付けられるから落とさないし、手が掛からずにとても便利だったのこと。

ネットはパソコンでいいし、ゲームとかしないし、映像なんかはテレビで見ればいいのでじゃな、不便を感じてなかったのじゃな。

 

でもね、スマホじゃないとって場面が多くなってきてしもうた。

チケット買うのも飛行機に乗るのも懸賞に応募するのも、どんどん紙のものが減ってきててじゃな、コンサートチケットすら紙発行してくんなくなって、包囲の輪がどんどん狭くなってくるのを感じたのざんす。追い詰められてる。

ええ、潮が満ちるように、今まで立っていたトコが波に洗われ出して、気が付くと岸までが逆巻く怒濤はるか遠いという、取り残された感満載じゃ。さすがにまずいな。

しかも、友人からはラインに入ってねえのでお前は蚊帳の外だからな、とままこいぢめにあってたりすんのよ。よよっ(´;ω;`)ウッ…

「もはやこれまでか」

というわけで、覚悟を決めて近所の電気店に行きました。

「スマホ下さいな」

「どれにしましょう」

「日本のメーカーのならなんでもいいす」

「初めてならばこのお年寄り用のはいかがですか?」

「それはいや」(笑)

だって、次に買う時はちくわの頭は今より確実に「ひゃっほう」してるだろうし、慣れてから上級機種に、などと悠長なことは言っておられぬではないかいな。

「もっと難しいのから始めたい」

「そうですか、でもね、使い易いですよこれ」

「ううむ、そうなんか?」

「はあい、そりゃあもう」

「ううむ、どうしよう」

「しかも、安いですし今なら初めてスマホ割引付きますよ」

「なら、それにすんぞ」

ということでじゃな、スマホってこんなに安いのですか? っていうのを買ったざんす。去年買った扇風機くらい安かった。

「スマホって高いって聴いてたのじゃけど」

「ピンキリですね」

ということでじゃな、これはそうね「きりのきり」というやつなんじゃろうな。

ちくわ最初のスマホは「きりきり丸」と命名する。

これからよろしくな、きりきり丸よ、余をうまいこと導いてくれ。

この色しか残ってないですけどいいですかね、などと訊いてくるので、「当たり前であろう余を誰だと思っておる。」と言ってやりましたとも。

そういうわけなので、きりきり丸はゴールドとは名ばかりの新しい10円玉みたいな色であった。

「もう、なにが来ても怖くはないな」

明鏡止水というお相撲さんのような心境で椅子に腰かけていたちくわ。

 

とはいえ、やっぱり驚いたざんす。

 

スマホを買いに来ただけなのに。(スマホを落としただけなのに、に掛けてあります。てへぺろ)

 

なんでこんなに時間がかかるのじゃ?

 

「スマホくださーい」

「あいよ、これでいい?」

「いいともー!」

 

で終わると思ってたよ。なんだこの手数の多さ。

「免許証拝見します」からの入れ替わり立ち替わり、説明やら保険やら次々に人がやって来ますよ。

暗証番号の設定やら、IDの設定、「これ、なんに使うですか?」「スマホはけっこう暗証番号使いますね」「へえ、そうすか」、自慢じゃないけどちくわ暗証番号憶えないんじゃよね。

なんかさ、全部一緒にしたらダメだからねって言われて、そうかそうかそれはそうだ、って違う数字で色々作るんじゃけど、どれがどれのなのかが判んなくなって、「二回失敗したからもう失敗できねえ」って瀬戸際までよく行っちゃうんじゃな。赤いコードと黒いコード切断するのはどっちだ? 汗ダラダラ、みたいなギリギリ感が嫌だわ(笑)

実際にマイナンバーでは三振してもうて、区役所まで行かなきゃだったしな。

「インターネット環境の変更で料金がさらに安くなります」という係の人が来た時は、もう眠くなってしまってて「めんどうくさいので、このままにしときますから、どうぞもう構わないでください」って(笑)「高いままでいいですう」って応えると「こんな客初めてです」ってことをもう少し優しい言葉で言って去って行ったな。

いやだって面倒臭いじゃん、色々変えるのはさあ、こちとら今までガラケー持ちだったんじゃから察しろよな、ああ眠い。

 

もうね、だ・かーらぁ。

スマホ買いに来ただけなんじゃ!

なんなの?なんでこんなに時間がかかんの?

はやくそのきりきり丸をこちらによこせ。

もうおうちに帰る! 帰るんだ、うわ~ん! って気持ちになりましたとも。

 

そんでようやっと全ての手続きが終わる。

スマホ屋っていつも混んでると思ったら、こういうことじゃったんじゃなあ。みんなもこんな困難を乗り越えてたんだねえ。 絶対要るって妻に言われたので、スマホカバーと充電器(これは確かに要るわなあ)を買う、家に帰ってからWi-Fiの設定をして、これでようやく終わりかな。

ふうっ。

なかなかお疲れの一日でした。

 

早く誰かからかかってこないかなあ。うずうず。

これスマホで電話してるんじゃよ♪ って自慢してやるのになあ。(相手からしたら「だから?」でしかない)