このセリフはというとじゃな、言うまでもないわね。
青森の天才版画師(っていえばいいのかしらね)棟方志功さんですわな。
ちくわは記録映画をちょっと見て、版木に顔をつけるように彫り進む師を見て、「目が悪いんだなあ」って思ったのこと。
ちくわの父も牛乳瓶の蓋みたいなレンズの眼鏡してたもんじゃから、まずそこで気の毒にって思ったのでしたな。
あんな凄い人だとは思わなかったんだよ。
しかしね、家を新築する際に古いもの片付けてたらじゃな、カステラ箱の中から和紙に印刷された版画がいっぱい出てきてじゃな。「えっと、これは・・・・・・?」って、どう見てもタッチといい絵柄といい、間違いなく棟方志功なのじゃった。
えええええええっ!
これはもしかしてすごいんじゃね?
物凄いお宝が我が家にも! ってまじで震えたのでございました。
したらじゃな、近所にある安川電機というロボット作ってる会社が毎年出してるカレンダーだったのでした。
うわああ、人騒がせ極まりないぞお!
ただね、今はどうなのか知らんのじゃけど、企業カレンダーけっこう凝りまくっててじゃね、この時代。
キリンビールのカレンダーはかなり大判の川端龍子が毎年選ばれてたしやね、ちょっとした美術品めいたもの多かったんじゃ。
そんな凝ったもののひとつでしたよ、安川電機。
カレンダー数字が印刷された台紙の上に、この棟方和紙版画がペロリンチョと挟まれてて、なかなか豪華な物だったのよね。なのでじゃなあんまりもったいないので、うちの爺ちゃんが剥がして、ずっと貯めておいたものらしい。
何年分も!
昔の人は物を捨てないものね。(婆ちゃんも贈り物の包装紙から紐まで大事に取ってたよ)
「まあ、うちにホンモノがあるわけないよな、いくらなんでも」
高校生だったちくわは、なんか感情が天国から地獄へといざなわれたのでございます。ええ。
安心したような、がっかりしたようなじゃね。(笑)
まあ、そんなエピソードはええわいな。
棟方志功が憧れたゴッホとはどういう人なのか。
まあ、ゴッホしらんひとはおらんわね。(鼻ほじ)
オランダのこれもまた天才画家じゃな。
ちくわはやはり高校生のころ「炎の人 ゴッホ」(だったと思うのよね)という映画を観て、ああ、なんか大変な人なのだなあって感じはしたんじゃけど、あの情熱はどうやったら湧いてくるんだろうね、って同じように痛く感心したのでした。
けどまあ「ゴッホになる!」って気持ちは湧かなかったよ。
ああなったら大変そうなのだもの。
生活が大変で弟のテオくんから援助してもらってたみたいだし、絵も一枚もうれなかったそうなのでじゃね、正直に生活破綻者なのだものな。
しかしゴッホってば死んでから名声が上がったベスト10くらいにはあるかもじゃな。
なので、生きてるうちは不遇を囲ってたんだろうなあ。
まあ、それもいいよ。
ところでなんだけど、右側がそのくだんのゴッホさん自画像じゃよね。そんじゃあ左は?
はいな、ゴッホ風に描かれたピカチュウですわ。
なんでこんな並びになってるかというと、どうしたわけかオランダのゴッホ美術館がピカチュウとのコラボしたんじゃよね。
そんでオリジナルグッズ売るからみんな来てね~~~ってやったのじゃ。
したら大変なことになってしまた。
Echt zin in een dagje Van Gogh museum om Pokémon te kijken 😎😎😎 pic.twitter.com/txMKLKxzk4
— monkeloidtv (@monkeloidtv) September 28, 2023
まあ、当たり前と言うか、ちょっとでも考えなかったのかしらねー。
転売ヤーの群れ(笑)
いや、全部そうだとは言わないけど、このごろはバーゲンセールでもこんなの見ないじゃんね。
販売方法に問題はなかったんじゃろうかねえ。
ちくわはポケモン時代にはすでに大人になってたものじゃから、ほぼ知らずに生きてきたのでやね、ピカチュウ以外のモンスターの名前を知らないのじゃった。(ミュウツーとかコイキングとかくらいかな)
まあ、そんなわけで、この大変な映像もかなり冷ややかな目で見ちゃうのじゃけどさ。
このゴッホ風の絵はカワイイかもとは思うので、気持ちが分からなくもない。
うん、ちょっと欲しいかも(笑)
なのでじゃね、まじで欲しい人はきっと居るよね。美術館の公式グッズだしさ。
ちょっと見てきたら4万円とかしてた。
ほんとは幾らだったんだろうね。
最近は一般人が小金稼いでやろうみたいな姿勢で動くので、本当に欲しい人には渡らなくなるケースも多いんじゃないかしら。もちろんそういうことするには目端も利かなきゃだろうし、何が売れるのかのアンテナの精度上げなきゃなんだろうけどさ、どうも人間がコモノ化しそうであんまり良いことじゃないような気がするねえ。
幾らするのか、幾らで売れるのか、ずっと目を配る人生ってどうなのかしらね。
美術館よ、今からでも遅くないよ、希望を募って、何万枚でも刷ってあげてください。
そしたら欲しい人にも正価で行き渡るだろうし、だぶついたの抱え込んだバイヤーも懲りるかもしんないからな。