金曜日の夕方ロマンスカーで来ました。
翌日は小田原に出て雄山線で最乗寺参り。
昔一度車で来た事がありましたが、慌ただしく立ち寄っただけなのでゆっくり見たいと思ったのです。
大雄山最乗寺は曹洞宗の古刹で、箱根早雲山の山腹にある寺は大雄山箱根別院で、初詣に何度もケーブルカーに乗って出かけた馴染みの寺です。
最乗寺の守護神とされる道了大薩埵とは、「室町期の曹洞宗の僧。出生は不明。師の了庵慧明を助けて相模最乗寺を創建。神通力をもち、仏法を守護すべしとして天狗となったという伝説から、後世、広く信仰を集めた。生没年未詳。」だとか。
どうりで天狗のイメージと結びついていた訳です。
雄山線は初めてで、のんびりしたローカル線に揺られてゆったりした気分になりました。
終点の最乗寺駅で降りたら門前までバスに乗ります。
着いたらもう正午過ぎたので、すぐにお蕎麦で腹ごしらえ。
三門をくぐって広い境内を進むと本堂に出るのですが、鬱蒼とした杉木立の中に数々の堂塔が点在しています。

長い歴史の中で多くの信者から寄進された石碑が建ち並び、それらの多くに関東の馴染み深い地名が記されていました。
大型連休だと言うのにそれ程の混雑もなくゆっくり見て回れて良かったです。
帰りは下りなのでずっと続く遊歩道を気持ちよく歩きました。
駅の少し手前に湧き水の名所があると知って、そこへも足を伸ばします。
平成100名水に神奈川県から唯一選ばれた湧水だとか。
再び雄山線で小田原に着いたものの、まだ時間も体力も余っていたので急遽もう一箇所訪ねる事にしました。
10年程前、二宮に住む友人に案内してもらった吾妻山公園です。
富士山と相模湾の眺めが素晴らしかったのを思い出し、そこからの夕陽が見たくなってしまいました。
二宮の駅からすぐの小さな山が公園として整備されていて、冬は菜の花の名所としてテレビでも紹介される程です。
富士山の横に沈んでゆく夕陽を堪能した後は、暗くなる前に急いで山を降りました。

途中にあるヤマトタケル所縁の吾妻神社へも寄って、慌ただしい中で合掌。

タイミングよく来た電車で小田原に戻り、駅ビルでお寿司を買って、登山電車の中で食べました。
夜の7時を過ぎた箱根はひっそりして、登山電車もガラガラです。
缶ビールとお寿司に一日の疲れも吹き飛び、気ままな旅気分を味わいました。
今日はバスで芦ノ湖に出ました。
箱根神社の下の湖畔でオニギリを頬張ります。
箱根神社は娘の好きな場所で、何度も来たものです。
陽を受けてキラキラと輝く湖面には、沢山のボートや釣り船が繰り出していました。


食後は東岸の遊歩道を歩きます。
湖に突き出した箱根神社の鳥居が、人気の撮影スポットの様で、大勢の人が並んで写真撮影の順番を待っていました。
そこから次の人気スポット、山のホテルのティールームを過ぎると、すれ違う人もめっきり減って、しばらくすると遊歩道も途切れます。
やっとたどり着いたプリンスホテルで、コーヒーブレイク。
こちらのロビーはよくお世話になりました。

静かでゆったりとしているので、新聞を読んだり一休みに利用させてもらったものです。
箱根に通い始めて15年、沢山の思い出をあちらこちらに残して来ました。
もうすぐ箱根を卒業します。
感謝の気持ちであちこち懐かしい場所に別れを告げて来ようと思います。