Child Harness | Studying Abroad

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2014年まで米国アリゾナ州で留学しました。


「キッズ用ハーネス(迷子ひも)」に対する批判

が出ていますね。


賛否両論ですが、

どちらの意見もわかりますよね。。。





その目的意味
親と子を紐で繋ぎ親から離れた所へ一人で行かないようにすることで

安全性のため
迷子対策

であって、中にこのハーネスで子どもを繋いでおいて
親は子どもから目を離してる(ていうか、スマホを見てる)なんていうのは
もちろん論外なんだけど、実際そんな光景もあるらしく批判の対象になってるみたい

↑なんかこういう人のせいで「ラクをしてるだけ」って言われるのは残念ですね…



批判意見

子どもを一人格として尊重してない(ペット扱いみたい)
かわいそう
物に頼ってラクをしてる
躾がなっていない
見苦しい
昔はこんな物なくてもちゃんと子育てできた

などなど。


確かに、

紐で繋ぐっていうのはかわいそうには見えるんですけど、
ぬいぐるみのリュックになっていたり
ちゃんと子ども使用に工夫されてはいるんですよねー




これについて、

保育士時代のあることを思い出してしまいます。


前職場は、0~6歳児まで園児のいる所だったんだけど
特に未就園児と呼ばれる2歳児以下は学年ごとに1クラスで
0、1、2歳児組はそれぞれに多いときは各学年30名近い大人数でした。

ちなみに日本の保育指針に決められている人数は、
(保育士一人につき見られる園児数)

0歳…3人まで
1歳…6人まで
2歳…6人まで

と決められています。

悪まで当時のことですが
(2010年までのことで、それ以降に改正があって変更された可能性もありますが、
この人数はおそらく簡単には変わらないと思います。)

つまり、1・2歳児クラスに30人として、保育士は最低5人必要になります
(園児数:保育士数…30:5=6:1


そして、もちろんこの比率はきちんと守り保育していたんですが


どうしても大変な子がいるとき

が、ありました。


これは自分のクラスのことではなく

その子のこともあまり書いてはいけないのかもしれないけれど、

とにかくきちんと言い聞かせ、見ているつもりでも
園舎を飛び出して行ってしまうことがあり
(鍵を掛けていても、出て行ってしまう...)

何度か園の外まで探しに行くこともありました。


大きな道に面した立地ではなく
幸い事故が起きることはありませんでしたが、
本来だったら未然に防がなければならないことなのは言うまでもなく…


なのに、状況によって手薄になってしまう場面もあり
(例えば誰かのおもらしの処理とか)

完璧な気配りができないこともあるので
親御さんと話し合い、どうしてもの場面だけは

その子を「ヒモで繋ぐ」という対策を取ることになりました
(本当に一時的に)

もちろん安全性のため


万が一にも飛び出して、何かあってはいけないから



というのを、職員会議でも聞かされて知っていはいたものの

その「ヒモで繋がれてる」光景を、私がたまたま通りすがりで見かけたとき

何とも居た堪れない気持ちにはなりました。


子どもをヒモで繋ぐって....


いや、それでまた飛び出して行くといけないし
その子の安全性のためにもね

親の許可もとってるしね...


でも、やっぱり心が痛むなーと


本人は、わりとにこにこしてはいたけど。。。



ちなみに、その子のお腹と保育士のお腹を、紐で結び付けただけのもの。


それでも時間が経つと、
ヒモがなくても勝手には飛び出すこともなくなり

すぐに使用はなくなりました。



あのときの光景を覚えていて、

必要性もあるし

でも、やっぱり何だかなぁ

そんな縛りつけることはいいんだろうか


私たちはプロなんだから、本来そんな物に頼ってはいけないんです


というのもわかっていて、

それでも一番に安全を考えて

そういう手段を取っていたので(少しの間だったけれど)



なので、親御さんがわが子に使うハーネスは
状況によっては必要なのが、私にはよくわかります。


1対1で手を繋げられる状況ならまだしも
(それでも嫌がる子もいる、自由に歩きたいもんね)

兄弟がいたりしたら、お母さん一人だったらいっぱいいっぱいですよね。



私がその、ぬいぐるみリュックにヒモがついたような
子ども用のハーネスを初めて見たのは、

こっちに来てから

IKEAの中で、2歳くらいの男の子が背負っているのを見かけたとき。



初めてみたときは、
本当に、すごい画期的!!って思いました。

ヒモがついてるのに、ちゃんと可愛くしてあって
子ども向けな使用になってる!って。


だって、うちの園では本当にただの荷造りヒモみたいなので
縛ってただけだったから...
(これは本当大きな声で言えないことなんだよね)

あんなかわいいものがあるんだー


と。


それも子どもの成長過程をよく知らなければ驚くことかもしれないけど、

特にあれくらいの子って

自由に動きたい。


ちょこまかちょこまか


まだ小さいからすぐに追いつける

と思ってると、案外遠くに行っちゃってたり


かわいいとかは
この場合は抜きに、

広いお店では迷子になったり
(☆アメリカでは迷子のために店が閉鎖すること (リンクあり) もあるくらいなので責任重大)

外では車もいるから余計に危ないし



子ども用ハーネスの必要性は、大いにあると思います。



と、自分の経験からも思ったりしました。

もちろん使わなくていいなら
できるかぎり頼りたくはないものだけど

ときには必要性もあるでしょうに

批判する人は、おとなしい・聞き分けのいい子をお持ちだったか
(言い聞かせるのがとても上手な方もいるかもしれないけれど)

子どもをよく知らないのか
あまりそれくらいの年齢の子と出掛ける機会がなかったのか
常にベビーカーに乗せていたのか

だったりするのかな、と思ったり。


昔の人が批判するのは、
おそらく昔と今では状況が違いすぎると思います。

車も昔に比べて沢山走るようになったし(って、比べる時代が古すぎる?)



あと、「ヒモなんて虐待じゃない?」

って人は
そもそも虐待の捉え方が少し違うように感じます。


虐待って、大きく分けて4つあるんですが

身体的、精神的、性的と

大人が子に負担を掛ける3タイプと


養育放棄(ネグレクト)

と言われる、子の面倒をみること自体をしなくなるタイプのもの。



もし、ハーネスなしに
手も繋がず、勝手に子どもを好きに歩き回らせて

それで事故が起きた場合、

むしろその方が親の意識が低くて

極端すぎればネグレクトと言われ兼ねないんじゃないのかと

思ったりもしました。もちろん極端な場合、の話。


それに、言い聞かせれば
わかるようになるときはいつか来るんだから
必要なときなんてほんの一時的で、

子どもはちゃんと成長します。



以上、私なりの見解でした。

最後まで読んで頂き、ありがとうございましたカピバラ