第二話を書き終えました。途中で設定変更したり、話の流れを変えたりして、結構苦労しました。
とはいえ・・・話の流れは組みあがってるのですが、内容が薄い!!
思ったほどのボリュームを書いていた自分が読んでいても感じられない。なぜか?
そう考えたのが・・・「キャラクターに感情移入しにくい」という点。
言いたいことはわかるんだけど、極端な話、まるで新聞記事でも読んでいるかのような印象なんですよね。
どんなところで悩んでいるかというと・・・例えばこんなシーン。
男性が、女性にプロポーズをするシーンがあったとしましょう。
拓哉は、夏美に向かって伝える。「結婚してくれ」
確かに、「プロポーズをする」という行動は読み取れますが、これだけだと、特に読者が感情移入することがありません。
拓哉は、意を決して夏見に伝える。「結婚してくれ」
これでもまだ足りません、「決心をして伝えた」のは読み取れます。しかし、どれくらいの決意があったのか、読者が計り知ることが出来ません。
小説を書き始めてまだそこらの俺ですが、出来る限り、キャラクターの思いとか決意とか、表情とかを出来るだけ多く、読者に伝えられるように工夫をしたいのです。
だから、俺が考える中では、こう書きます。
拓哉は夏美の瞳を見つめる。その刹那の間に、思い出の中の夏美と、目の前の夏美が重ね合わさる。思い出が拓哉の頭の中を去来する。そして現在、未来の夏美が心の中で重なったとき―。拓哉は、目を細め、唇に力を込めて、搾り出すようにはっきりと告げる。「結婚してくれ」
即興ですが、自分の中で考えた限りではこんな感じで書くと思います。あくまで自己解釈ですが、ポイントになるのは、キャラクターの表情の筋肉の動きです。「目を細め、唇に力を込めて、搾り出すように」と言った部分が、拓哉の思いの丈を言葉に載せて伝えた、という印象を読者に与えるのでは、と思います。
「思い出」云々はあくまでもその背景であって、感情移入には直接は繋がらないと思います。人間は表情を筋肉で作ります。無表情な心の動きばかりを書いても、読者には伝わり切らないのでは。それよりも、直接心の動きを読み取らせるように、筋肉の動きを表現していくほうが、よりリアルに感じられるのではないでしょうか。
まぁそんな偉そうなことを書いていますが、自作小説はまだまだ読ませられるほどのレベルじゃありません。実際に書いてみると、難しいです。ごちゃごちゃ書けば、逆に表現のごった煮になってしまって、言いたいことが伝わらない。逆に簡素すぎると、陳腐にしか感じられなくなる。
筋肉の動きに注目して、感情表現をうまく操れればなぁと思います。