実験03
消化酵素のはたらきに、酸性・アルカリ性の違いが影響するかを調べる。また、唾液に含まれる酵素と、胃薬に含まれる酵素とで違いがあるのかを調べる。

〈実験の方法03〉
① 実験01と同様のデンプン入り寒天液を7つ作り、寒天が固まらないうちに、食酢小さじ1、小さじ1/2、小さじ1/4と、重曹を小さじ1、小さじ1/2、小さじ1/4、残りのひとつは何も入れず、全部で7つの寒天を固めた。
② 固めたデンプンの上にそれぞれ、唾液を染み込ませたろ紙(5ミリ四方)を3枚ずつ置いた。
③ 24時間後、水で5倍に薄めたポピドンヨードのうがい薬を垂らし、ろ紙の周りに出来たヨウ素反応のない透明な円の部分の直径を測って違いを比較した。
④ ①~③と同様に7つのデンプン入り寒天を作り、唾液を胃薬(太田胃散分包)に変えてヨウ素反応を観察した。胃薬は、1包を100mlの水に溶かしたものを使用した。

〈予想03〉
 去年の研究で調べたところによると、生の大根を一緒に食べても胃液の強い酸性の環境では酵素がはたらかないから意味がない、ということだった。だから、酸性の環境では唾液に含まれる酵素はあまりはたらかず、中性で一番はたらくと思う。しかし胃薬は胃の中ではたらくように調節されているらしいので、酸性・アルカリ性に関係なく、酵素がはたらくと思う。

〈結果03〉
$バムセの日記
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① 唾液は、酢を入れたものではどれも反応がなかった。何も入れないものが一番反応が大きかった。
② 胃薬は、重曹を入れたものでは、どれも反応がなかった。酢を小さじ1/4入れたものが一番反応が大きかった。



〈考察03〉
① 唾液は、何も入れない中性で、酵素のはたらきが一番よかった。重曹を入れたものでも意外に酵素がはたらいていたので驚いた。重曹を小さじ1杯入れたものが一番透明な部分の円が大きかったが、これは、ろ紙を置くときにずれたりしたせいかもしれない。誤差の範囲だと思う。重曹を入れたものはどれも同じくらいに酵素がはたらいているように見える。
② 胃薬は、中性よりも、酢を小さじ1/4入れた弱酸性のもので一番よく酵素がはたらいた。やはり、胃の中でも酵素がはたらくように調整されているのだろう。重曹を入れたものではどれも反応がないのに驚いた。
③ 胃薬の箱に書いてある成分を見てみた。   
「制酸剤」というものが4種類入っている。
$バムセの日記

「制酸剤」というのは、胃酸を中和するために添加されているもので、胃の中のpHを上昇させ、胃粘膜を保護するもの。太田胃散のサイトによると、速効性、持続性、遅効性などの作用の異なる各制酸剤によって胃の中で長い間胃酸を中和させるようにしてあるらしい。つまり、酢を加えたものは、制酸剤によって酸が中和され、消化酵素がはたらくことができたということだ。逆に、重曹を加えたものは、制酸剤によりアルカリ性に傾きすぎて、消化酵素がはたらかなくなったと考えられる。