本草学8 補血薬(熟地黄、何首烏、芍薬、当帰、阿膠、竜眼肉) | 小さな薬局の学習帳

小さな薬局の学習帳

小さな薬局で細々と働いている薬剤師による、薬学を中心とした日々の疑問等を割と無味乾燥に綴るブログ。東洋医学ネタもちょいちょい盛り込みます。
【注意】
・ 個人的な学習帳なので、すべてが正しいわけではありません。必ずご自身で真偽を確かめてください。

こんにちは。


なんかここ最近ばたばたしておりましたm(__)m。


今日は本草学の続き。補血薬についてまとめてみたいと思います。


★ 補血薬

 血を補う薬。


・ 熟地黄

【性味】甘/温

【帰経】肝・腎

【薬効】

  1 補肝腎

  2 滋陰養血

※ どこかで乾地黄というのをやったような・・・・補足参照のこと。


・ 何首烏

【性味】苦・甘/微温

【帰経】肝・腎

【薬効】

  1 補肝腎

  2 解毒

  3 潤腸通便

※ いかにも生薬って感じの字面だなと思うのは僕だけでしょうか・・・ちょっと気に行っていますww。


・ 当帰

【性味】甘・辛/温

【帰経】心・肝・脾

【薬効】

  1 補血活血

  2 降気止痛

  3 潤腸通便


・ 芍薬

【性味】苦・酸/微寒

【帰経】肝・脾

【薬効】

  1 補血調経

  2 養陰柔肝

※ 白芍薬と赤芍薬の2種類があるそうです。ここでは白芍薬のこと。


・ 阿膠

【性味】甘/平

【帰経】肝・腎・肺

【薬効】

  1 補血

  2 滋陰

  3 止血

  4 潤肺


・ 竜眼肉

【性味】甘/平

【帰経】心・脾

【薬効】

  1 補心脾

  2 益気血(気血双補)


----------------------------------

【ポイント】

補血剤は、血を補う薬なので当然「血虚」に対して使用する。


1) 性味や性状の特徴として・・・

 ・ 粘膩性で甘性のものが多いので、胃が持たれやすくなる可能性が高いものが多い。

 特に地黄はもたれやすいので注意が必要。


2) 帰経として「肝」と「腎」が重要。

  血が不足する状態はどんな状態かを考えてみると・・・

  ・ 肝血虚

  ・ 腎虚(陰)

  ・ 心脾両虚 : 脾気虚+心血虚

  主なものは上の3つになると思われる(ここらへんこじつけですwww)。よって肝、腎、心、脾の4つ、特に肝と腎は帰経で重要となる。こんな風に考えなくても、肝は蔵血の臓器だし、腎は肝を養い「肝腎同源」なわけだから想像がつくでしょう。でもまあこじつけるとこんな感じ。


それでいつものように肝腎とそれ以外の帰経をもつものに分類すると・・・


【肝・腎】 : 

   (1) 熟地黄 → 滋陰養血

   (2) 何首烏 

   (3) 芍薬  → 養陰柔肝

   (4) 阿膠  → 滋陰


【肝・心・脾】 :

   (1) 当帰  → 補血活血、降気止痛、潤腸通便


【心脾】 :

   (1) 龍眼肉 


 心脾両虚には竜眼肉!!ってのが浮き彫りになりましたね。気血双補の加味帰脾湯などにはしっかり入ってますから、なるほどその通りですね。

 個人的な感覚ですが、当帰が重要でありながらあまり目立ってない感じをうけます。それ自身が活血作用があるというのに・・・。


 それからもう一つ注目すべきは、肝腎に帰経をもつ熟地黄、芍薬、阿膠の薬効をよ~くみると、「滋陰」とか「養陰」のような「補陰」作用みたいなものが垣間見えます。

 したがって、

これらは陰虚による血虚も対応できるのだろうというのが字面からは想定されます。実際どうなのか誰か教えてくださいm(__)m。


----------------------------------

【補足】

 (1) 熟地黄と乾地黄

 今回登場した熟地黄は乾地黄を蒸し焼きにしてできたものをいいます。薬効がことなるので注意が必要です。

 熟地黄 : 補血薬

 乾地黄 : 清熱涼血薬


 (2) 白芍薬と赤芍薬

 一般的には白いほうを指すようです。薬効も若干異なるみたいです。

 白 : 補血

 赤 : 涼血


----------------------------------

この本草学まとめももう8章まできました。

スクールにいってもうそんなに経つのかと時の流れを感じるのでありました。


以上、補血薬のまとめでしたm(__)m。