本草学5-1 【各論】清熱薬<清熱瀉火薬>(石膏・栝楼根・山梔子・知母) | 小さな薬局の学習帳

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こんばんは。


本日は本草学の続き。清熱薬について、まとめてみたいと思います。


● 清熱薬 : 裏熱をとる薬剤

 清熱薬は

 ① 清熱瀉火薬

 ② 清熱涼血薬

 ③ 清熱燥湿薬

 ④ 清熱解毒薬

   の4つに大別され、それぞれ、実熱、血熱または虚熱、湿熱、熱毒を取るとされている。


清熱薬全体の性質として、性味が涼寒性薬剤なので脾胃虚弱の患者さんには、慎重投与または禁忌である。


① 清熱瀉火薬


・ 石膏

【性味】辛・甘/大寒

【帰経】肺・胃

【薬効】

   1 清熱瀉火

   2 除煩止渇

※ 一番冷やす作用が強い。



・ 栝楼根

【性味】甘・微苦・酸/微寒

【帰経】肺・胃

【薬効】

   1 清熱生津

   2 排膿
※ 冷やしながら補陰っぽいこともするのが石膏と違うところか。


・ 山梔子

【性味】苦/寒

【帰経】心・肺・三焦

【薬効】

   1 清心除煩

   2 清熱利尿(肝胆湿熱を除去)

   3 利胆作用
※ 肝胆に作用するのが特徴。


・ 知母

【性味】苦/寒

【帰経】肺・胃・腎

【薬効】

  1 清胃熱

  2 清肺潤燥

  3 滋陰降火

※ 実熱を除去するといっておきながら、ほとんど補陰のような薬効なので虚熱もとる例外的な存在か。


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【ポイント】

「どこの熱を冷ますのか?」。これは非常に重要なことです。

そこで、あまりこれまで重視してこなかった「帰経」が重要な役割を果たす。


帰経別に組み立てていくと割とシステマティックにまとめることができるのかと思います。


1 全ての生薬が肺熱はとってくれる。

2 石膏と栝楼根は「肺と胃」

 さらに石膏は「瀉火」、栝楼根は「生津」と若干作用が異なることも注目すべきか。

3 山梔子は「肺と心」(三焦は省略)

 肝胆湿熱、心熱を尿として出す。まさに清心蓮子飲の作用ですね。

 → 帰経は肝・心・肺・三焦と考えてもいいかもしれない。

4 知母は「肺・胃:腎」

 腎は腎陰虚による虚熱をターゲットとしているので虚熱にもアプローチできる清熱瀉火薬の中では例外的存在といえるか。

 

こんな感じで考えていくと意外とスムーズに頭に入るかと・・・


本日は以上になりますm(__)m。