痛くない体罰ってなんだよ! | タンタンとパパの子犬の社会化ブログ

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こういうトレーナーは何を勉強してこういうことを話してるんでしょうね?

 

心理学でないことは確かなようです。

 

まるで心理学用語が出て来ませんし、前半は浅く持論を書いているだけです。

 

『条件づけ』という心理学用語を使わず『関連付け』などと書いているのも、

きちんと心理学を学んでいないことが露呈していますね。

 

 

そして前半これほど「犬を暴力でしつけるのはNG!」と言っておきながら、中盤出てきたのがこれです。

 

「犬を「痛みの体罰」でしつけるのはアリです」

 

「痛みの体罰」でしつけるのはアリと書いておきながら、「体罰=暴力ではない」から痛みのない体罰を使えと支離滅裂なことを言うのですがその内容はこれです。

 

  • 犬の顔を両手で触り、目を合わせて「ダメ」と言う
  • 散歩中にリードを一瞬引いて「ダメだよ」と信号を出す
上のは脅しですし、下のはいわゆるリードショックです。
 
訓練士もトレーナーも口では「暴力は使いません」「犬に優しいトレーニングです」と言いながら、
やっていることは『脅し』であったり『体罰』であったりすることが非常に多いんですね。
 
本当に心理学(応用行動分析学)を裏づけに動物のトレーニングを学んだ専門家なら『暴力』『体罰』『脅し』などを一つの言葉、『嫌悪刺激』と表現します。
 
動物が不快に感じるあらゆる刺激です...
 
そして、応用行動分析学を学んでいるトレーナーであれば、嫌悪刺激を使った行動修正は可能な限り行いません。
 
嫌悪刺激を使った行動の弱化(その行動を行う確率を下げる条件づけ)が効果的でなく、むしろ悪化する可能性が出てくることをよく分かっているからです。
 
かわいそうとかそういう感情的な理由ではなく学術的な理由からです。
(もちろん倫理的な問題もありますしね)
 
以下は2015年に日本行動分析学会が発した『体罰』に反対する声明です。
 
この中には人間だけでなく動物に対しても『体罰』がよくない理由が書かれています。
 
ドッグトレーナーを名乗る者なら今や応用行動分析学を学んでいることは当たり前でなければいけませんし、勝手な持論で「これは体罰じゃない」などと言いながら嫌悪刺激を肯定して使うべきではないのです...