あなたの心に潜む支配性 | タンタンとパパの子犬の社会化ブログ

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昔の犬のしつけ本を読むとそこには

「犬は甘やかしていると自分がボスだと思い込むから、小さい頃から主従関係を叩き込まなければいけない」などと書かれていて、飼い主の言う通りにしなければ厳しく叱り、体罰を与えて育てなければいけないと書かれていました。

 

それは支配性理論(ドミナンス セオリー)という今では間違っていたと学術的に検証された学説から出てきた根も葉もない理論がベースになっていました。

 

それがどんな理論かということはこちらに書いてあります↓

 

 

 

 

そんな話を鵜呑みにして犬を支配しようとしていた私が、頑として支配を受け付けない犬タンタンと出会って混乱し、

悩んだ末に犬について深く学び始め正しい犬の動物行動学を知り、心理学に裏付けされたトレーニング論に基づいた穏やかな犬との接し方を続けていくとすぐに分かってきたことがありました...

 

「犬と飼い主の間に主従関係なんて必要ないんだ」

 

「犬を徹底的に服従させる必要なんてないんだ」

 

「大切なのはこの人と一緒にいれば安心だと感じてもらえるよう信頼関係を築くことなんだ」

 

 

そういったことを理解し始めたとき、

私は自分の心の中にあった支配性に気づきました...

 

 

それは犬だけでなく、家族に対しても、職場の部下に対しても、

更には友人知人たちにも知らず知らず自分の考えを押し付けたり

自分のいう通りに行動させたいという欲求を感じることです。

 

そして、相手が自分の指示に従って行動すると達成感満足感が得られるのです。

 

 

みなさんも知らないうちに自分の子どもに命令口調でばかり話しかけていたり、夫や妻に対し相手の価値観を尊重せずに「ああしなさい!こうすべき!」などと主張することが多くなっていませんか?

 

気がつけば友達へのアドバイスは自分からの指示となり、その通りに行動すればスッキリし、

従わないと不満に感じるようになっていたりしませんか?

 

 

過去を振り返れば私の人生もそんなことの連続だったように思います...

 

 

犬に対するアプローチが間違っていたことに気づき、

犬の気持ちを尊重し犬が何を求めているかを理解しようと努力し、

犬を思い通りにコントロールしようなどと考えなくなってから、私の生活は少しづつ変わっていきました。

 

家族がルール通りにやっていなくても自分でフォローするようになり、「なぜこうしない?」「こうすべき!」といった指示が減っていき、

「こうしたらどうかな?」という提案になっていきました。

 

アドバイスを求められ、相手が私のアドバイス通りにしなくても、

とくに不満を感じたり不快に思うことはなくなりました。

 

 

そして小さな支配性を放棄していくと周りの人との関係がとてもスムーズになることに気づきます。

 

自分の中にも相手が思い通りに行動しないというストレスがなくなるので、細かな対人関係のフラストレーションがなくなります。

 

そう、あなたは誰も自分に従わせる必要はなく、誰もあなたに従う必要はないんです...

 

上下関係など必要ありません。

 

あなたの意見に相手を従わせても誰もあなたを尊敬しませんし、あなたと仲良くしたいとも思いません。

 

それよりもあなたは相手に提案しお願いして、相手がそれを受け入れたくなる存在になればいいんです。

 

犬に対しても、人に対しても...