◆響の宴
2021年10月17日(日)
17:00開演(16:15開場)
ロームシアター京都
サウスホール

響の宴1

記憶に新しい
今年四月歌舞伎座での
白鸚丈/幸四郎丈のwキャスト勧進帳で
立三味線を勤められた
杵屋勝七郎さんが主催される会
おふたりの出会いは
3年前・南座襲名披露/連獅子
それ以来、勝七郎さんの三味線に
惚れ続けてらっしゃるよう
プログラムの幸四郎さんの挨拶文が
まるで勝七郎さんへのラブレター状態(笑)
様子が目に浮かびます

響の宴3

2月の延期から今回開催に至るのに
幸四郎さんの一言も
後押しとなったとのエピソードもあったり

◇番組一覧 (以下敬称略)
「三番叟」「廓丹前」「鷺娘」

★「蜘蛛拍子舞」
立鼓 松本幸四郎こと藤舎呂照
三味線 杵屋勝七郎 他

「娘道成寺」立方 京躍花~尾上京 他

「黒塚」
語り 桂米團治
唄 杵屋東成
三味線 杵屋勝七郎 他

★「流れ」
立方 松本幸四郎
三味線 杵屋勝七郎 他

響の宴2

番組に黒塚があるからか
ロビーには芒が
ガラス張りの建物でちょうど夕暮れ時
夕日を浴びてキラキラ風にそよぐ様でした
猿翁さんからのお祝いのお花もあり
舞妓さん、芸妓さんも多く
京都ならではのロビー風景でした

三番叟の演奏では
不思議なことに衣裳を付けた
幸四郎さんが目の前に現れ
←もちろん幻影です(笑)
三番叟をくるくる舞っている姿が
浮かぶというね(笑)
染五郎時代から幸四郎さんの三番叟を
どれだけ観てるんだよという弊害
いや弊害ではないか(笑)

今回の立鼓の幸四郎さん
(幸四郎さんは鼓が大好きです)
いつも本域でしょうけど
ほんとここまでの鼓演奏
そうそう出会えるものじゃありません
「蜘蛛拍子舞」立鼓で17分!
1点をまっすぐ見据え奏でる音色
すっごい集中力です
それは色気でもあります(笑)
額には汗が光ります
鼓の打音と幸四郎さんの
イヤー、ホッ、ホッ、の掛け声が
場内に響き渡るのが心地よかったり
(だって声フェチだから(笑)わたくし)
響きの微調整の為に
革にふぅっと息を吹きかけたりするの
萌えだったりしませんか(笑)?
出で立ちは藤舎の黒紋付
白地に極極細い黒縞袴
白というかクリーム?ベース
なのが新鮮でした

響の宴4

京躍花という流派を越えた
4人ユニットでの娘道成寺で
ひと際、しなやかで愛らしい方!
それでいて大詰め、鐘も所化もないけれど
鐘の上からキッと睨み
本性を表す執念がきちんと見える
(出演者チェックしてなかったので)
登場時、えっ?えっ!って
二度見しちゃいました(笑)
毎年渋谷金王丸伝説で
幸四郎さんと御一緒下さる
尾上京さんでした
なんだか得した気分です

黒塚では日頃上演されない前段
老女がなぜ鬼になったのかを
米團治さんの語りで
流石に噺家さん、グンと引き込まれ
黒塚をライフワークとおっしゃる
勝七郎さんのお三味線がまた素敵で
どっぷり黒塚の世界観を堪能

続きます。。。