本日11月1日(ってもう昨日)

南座発祥四百年
南座新開場記念

京の年中行事
當る亥歳 吉例顔見世興行
東西合同大歌舞伎
二代目 松本白鸚
十代目 松本幸四郎
八代目 市川染五郎 襲名披露


初日の幕が無事に開きました
おめでとうございます

20181101本日初日

朝から気合い入れて
顔見世の開幕を告げる
傳左衛門さんの一番太鼓披露を拝見し

20181101一番太鼓

毛抜、連獅子、封印切、、、
やばっ連獅子に久々にトキめいた、とか
幸四郎さん、
まだまだ仔獅子出来るんじゃ(笑)、とか
ちょこちょこ思うことを
書き溜めていたのですが
そんなの、どうでもよくなって
と思い至ったのは・・・
夜の二幕目、襲名披露口上でした

藤十郎さん
白鸚さん
幸四郎さん
染五郎くん
仁左衛門さん
(上手から並び順)

20181101祝幕

歌舞伎座、御園座、博多座、松竹座
数えきれない方々が一堂に
列座下さったそれとは違い
5人だけのシンプルなカタチ
(←これは演目発表時に告知あり)
藤十郎さんからの襲名三方の紹介
続いて仁左衛門さんの口上へ

三代揃ってのご襲名
誠におめでとうございます
皆様お忘れかもしれませんが
幸四郎さんは6年ほど前
(舞台から)奈落へ落ち
生きるか死ぬかの
再び舞台に立てるかどうかの
事態になりましたが
本人の並々ならぬ努力で乗り越え
めでたく、こうやって
三代襲名が叶いましたこと
とてもよろこんでいる次第でございます
(中略、意訳、後略あり)

仁左衛門さんの、この言葉を聞いて
ぶぅわぁっと
一気に今までの色んなことが
アタマの中を駆け巡り
その当時の気持ちやなんかも
押し寄せてきて涙と一緒に溢れてきて
今日、南座の舞台に
幸四郎さんが立っていることの奇蹟に
三代が揃って舞台に上がれる奇蹟に
ただただ感謝するしかありませんでした

幸四郎さんも口上で仰ってます
36年前の南座では
祖父(初代)白鸚のまねきを上げることは叶わず
私(七代目染五郎)も学業の為、参加できず
父(九代目幸四郎)だけの披露でしたので
今回三代揃うことは、この上ない幸せ、と

口上で事故のことに
触れられるとは誰もが思いもよらず
だったと思いますが
(贔屓が言うのも烏滸がましいですが)
仁左衛門さんが幸四郎さんを
高麗屋の家長として認めて下さり
盛り立てようとして下さってるのが、
そしてその優しさが、
(直接的な言葉にはなけれど)
伝わってきて さらに涙が込み上げて
仕方ありませんでした

仁左衛門さん曰く
初日ゆえに整理が出来ておらず
(口上が)グダグダですが
とのことでしたが(意訳)
←はい、言葉はグダグダでした(笑)
が、出てくる気持ち、そのまんまの言葉
本当にありがとうございます
仁左衛門さんの口上を受けて、
のことかは、わかりませんけれど
幸四郎さん珍しく口上の言葉に
詰まっておられました
幸四郎さんご本人にとっても
今日初日の口上は
心に刻まれるものだと思っております

仁左衛門さんのは
初日だから、の言葉なのかもしれません
今日この場に居合わせることが出来て
幸せだったなと感じずにはいられませんでした

20181101初日全景