★残夢・刊行記念
松本幸四郎・野村佐紀子
トーク&サイン会 続きです

拘りは被写体の人(笑)だけではありません
製作の方々の拘りも詰まってます
写真集の表紙(というか中函)が白
普通は汚れるから作らないけれど
(使う)写真と初代白鸚さんの写真集を
製作の方にお渡ししてて
デザイナーさんと作っていく段階で
後々、染五郎君や若い世代の役者さん達に
ずっと、沢山これを見て欲しい、
そうしてるうち白地エンボスになってる
MATSUMOTO KOSHIRO という文字が
汚れて浮き出てくるんですと野村さん
こういう発想素敵ですよね
なのに幸四郎さんったら
汚れた手で触ると早く浮き出る、とか こらこらっ
いつもながら茶々いれる、んもう(笑)

20180715残夢3
意匠はこんな感じ右側のエンボスわかります?

中の頁が実はハンバーガーを包む紙の素材だとか
写真を繋げる為には裏が透けた方がよくて
←捲っていくと自然と時の流れみたいなものが
 出来て、それを繋げたいという解釈かな?と
 私は思ったのですけれどね
何度も見て頂けるように、見て欲しいから、
薄くて耐久性のあるこの素材が選ばれた
けれど、印刷用にあるわけではないので
とても手間がかかったそうです
手元において、ずっとずっと見て欲しい、
長く付き合って欲しい、と
幸四郎さんもおっしゃってました
その為には1冊じゃなくて
5冊でも足りない、って、あのねぇ(笑)もう!

残夢というタイトル
お芝居はフィクション、歌舞伎は大ウソだけど
観て頂く方に感動してもらう事は真実であって
嘘だとわかって観て本当の感情を動かす
そういう不思議な世界で
芝居をしてる自分が生きてるのは
舞台の上の夢の世界だけど
幸四郎さん自身は現実であって
夢と現実を行き来する、夢と現実のハザマ
みたいな感覚的なもの
←幸四郎さんの言葉をニュアンス意訳してます
言葉そのものではありません

「嘘だとわかって観て本当の感情を動かす」
当たり前のように、意識せずに、
そうなってるけど
これってスゴいことだなって改めて思う

豪華版に付随する押隈
本当にある役の隈取りだと現実であって
夢の世界ではない、残夢ではなくなる、
なので これの為に、夢の中の隈取を考えたと
普通は白だけど、黒い羽二重がカッコイイ、
それに映えるのは金銀の隈だろうってこと

20150715残夢44
今年2月に銀座 AKIO NAGASAWA GALALLY
で開かれた個展に伺った際の隈取り展示(実物)
その時の様子は→コチラ で

この日(7/15) 1日
野村さんに撮影して頂きましたが
次、なにかを出す時、
勧進帳だったり口上だったり油地獄は
今日この日の姿なので(←きっぱり)
覚えておいて頂くとそれをみた時
面白いんじゃないかなと
幸四郎さんがおっしゃってました

いずれ目に触れても
私たちにはどれが今日の弁慶か、
わからないけれど・・・

と当日リアタイでUPした
インスタの answer を貰ったようで
(アメブロでは→放心状態)
なんだかうれしいな はぁとv
←勝手な妄想(笑)ご容赦


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