・・・つづきです
三月大歌舞伎/新橋演舞場
【夜の部】16:30~
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※以下敬称略
●東山桜荘子 佐倉義民伝
('79+17)
木内宗吾 / 幸四郎
おさん / 福 助
徳川家綱 / 染五郎
宗吾長男彦七 / 金太郎
松平伊豆守 / 彦三郎
渡し守甚兵衛 / 左團次
幻の長吉 / 梅玉
この演目を好んで観る方は
そうそういらっしゃらないかと

飢饉に苦しむ農民は救われますが直訴は大罪
その後の宗吾や家族の事を考えると・・・
と言いながらも高麗屋さん絡みで
2008年に続き拝見するのは二度目
前回は幸四郎さん染五郎さんの共演でしたが
今回は金太郎クンも加わります
いやぁしかし金太郎クン
3兄妹のお兄ちゃん彦七を立派にお勤めでした

お世辞でもなんでもなくホントすごい

今まで初お目見得からこっち
何度かいろんなお役を観てきましたが
今回は今までとは格段に違うワンランクupなお役
劇団の子役さんってどんなに小さくてもお上手なので
喰われてしまうのでは等と
正直ちょっぴり心配だったの←ゴメンね

でもそんなのはどこ吹く風~
台詞って抑揚があるから覚えられると思うのですが
子役独特の言いまわしの長台詞
難しいよね けど ちゃ~んと出来た!

きちんと相手役があってのお芝居も
お兄ちゃんとしての立ち居振る舞いも
しっかり頑張ってた!

正座してる途中 何度かうまく座り直してるのも
本人的にはなるべくお客様にはわからないように
直してる(つもり)んだろうな
(っていうのがわかるのはご愛敬(笑))
ああ~偉いな~って思っちゃう

でもパパ・ママに似て色白で
伏せたお顔のまつ毛が長いよね~
(←お芝居に関係ない(笑))
で笠を手にする舞台写真お買い上げ~

そんな金太郎クンも
先月3/27お誕生日を迎えた若干7歳!
初お目見得 初舞台を経て
まるで勝手に親戚(笑)目線で一喜一憂してきましたが
今回の舞台を拝見し その域は脱したかも
だってもう小さくても立派な役者さんですもの
染五郎さんのライバル出現?!

でその御本人の家綱公
難しいですよねこういうお役
台詞も少なく出てきた一瞬で全てを体現しないといけません
それにこの場面より前に舞台は観客は
健気な子供達(の演技)に涙し持ってかれてる感がありますし

前回よりは大きくなったとは思いますが~・・・
舞台写真には そういうのが出ちゃう?
写真の撮り方が悪いって?まあそれもあるかも

なのでこの写真はお買い上げではありません(笑)
しかしあまりに端正でキレイ過ぎる白塗りのお顔
っていうのが邪魔なのかしらね(笑)
(←これは生まれつき故 仕方なし

≪ 余 談 ≫
紐を引っ張ると眉毛がハの字 舌がベロッ
ベロ出しチョンマってご存知ですか?
お話は知らなくても言葉として聞いた事あります?
千葉県のとある農村で村人を飢えから救うため
直訴した名主/木本藤五郎とその家族のお話
ん・ん?どこかで・・・そうなんです
宗吾逸話を題材にしたのが
童話“ベロ出しチョンマ”
藤五郎の長男長松(チョンマ)の供養の為に
村人がつくったのがベロ出しチョンマの人形だそう
ここには書きませんが童話の方は
もっと心が締めつけられます
●唐相撲
('37)
日本人 / 菊五郎
通辞 / 團 蔵
皇后 / 梅 枝
官人 / 亀三郎・亀 寿
/ 松 也・萬太郎
通辞夫人 / 萬次郎
皇帝 / 左團次
義民伝終了時のテンションの後には
バカバカしいといったら失礼ですが
左團次さんのデタラメ中国語に笑い
舞台上に溢れる色艶やかな漢服に目を楽しませ
梅枝君の美人度で目の保養をし
何も考えずに観られるユーモアあるこういう舞踊くらいが
ちょうどいいのかもしれません
唐相撲 小さん金五郎 と見進めるるうちに
義民伝の余韻はちゃんと薄れてますからね

●小さん金五郎
('42)
金屋橋の金五郎 / 梅 玉
芸妓額の小さん / 時 蔵
太鼓持六ツ八
実は木津屋六三郎 / 松 江
芸妓大村屋お糸 / 梅 枝
千草屋娘お崎 / 右 近
千草屋女房お縫 / 歌 江
奈良屋権左衛門 / 錦 吾
広瀬屋新十郎 / 團 蔵
女髪結お鶴 / 秀太郎
上方モノということですが
全体的にはあまりそういう感もなかったな~

しかし秀太郎さんは別!
もう可愛くて可愛くて

一方的に惚れて押し掛け
腕に金五郎命!とか掘ちゃったりする
アホだけどどこか憎めないお鶴さんを好演されてました~
ブサ可愛いメイク(伊勢音頭のお鹿さんのよう)の日もあったようで
私が拝見したのはキレイ系お鶴さんでした
手前味噌?な感じですが
あのお役が染五郎さんだったら
またこの芝居の全体の雰囲気も違ってきただろうな~
なんて思いながら観てました~(笑)
金五郎かって?いえいえ違いますよ~
この演目観た方ならきっとわかると思います

完