第8回伝統歌舞伎保存会研修発表会
平成24年1月21日(土)
国立劇場大劇場
18時開演~19時42分終演
→ 記者懇親会
平成17年の第7回から
暫く休止中だったものが久々の復活
今回は国立劇場出演中の
幸四郎さん・福助さん・染五郎さんが
指導者の立場でご参加でした
この研修会は3,4月も国立劇場で行われます
自由席の為 寒い中

素襖落を拝見するにはベスポジ確保
(以下一部敬称略)
●ごあいさつ ('05)
松本幸四郎
まずは幸四郎さんのご挨拶ですが
本舞台定式幕前に袖からと思いきや・・・
鳥屋揚幕が開き花道からお着物姿
番傘片手の幸四郎さん雪が深々


本舞台へと足を運びます
(花道は)雪道ゆえ歩みもゆっくり
雪下駄の足元を確かめつつ
・・・と芝居さながらの登場です
雪布や紙(雪)吹雪は一切なくとも
一面が銀世界

七三で歩みを止め
“雪は止みましたかな”と番傘

これで一気にお客様を引きつけることになるんですよね
つかみはOKです(笑)
勉強会というと~大川端がかかるけれど
今回~火の見櫓の場を選んだのは短いながらも
黙阿弥独特の七五調 所作事や大立ち廻り等
勉強出来る要素がふんだんにあるからだそう
ひとしきりお話が済むと今度は本舞台に移りお話
最後は仮花道から雪道を去っていくという
仮花周辺のお客様にもちゃんと心配り
ほんの5分程度のご挨拶ですが全編に亘り
心憎い幸四郎さんらしい演出でした
こういう所は染五郎さんも似てらっしゃる(笑)
お客様を気遣いながらも喜ばせる事にかけて天下一品?!
●三人吉三巴白浪
~本郷火の見櫓の場 ('21)
和尚吉三 / 錦 弥
お嬢吉三 / 芝のぶ
お坊吉三 / 錦 一
久兵衛 / 紀世彦
番太時助 / 錦 吾
町人A / 染五郎
町人B / 福 助
町人C / 友右衛門
錦二郎/高弥/福太郎/福緒/伊助/松太朗/翫蔵
いつもはとても可愛らしく そして並び傾城などでは
ひと際美しさが光る

彼女・・・いや彼

お嬢といえ女装した男のお役ですから
日頃の美しさ可愛らしさがある意味
逆に損かなと思ったりもしていたのですが
(だってどのお役でもどう見ても女性なんですもの(笑))
さすがに男前度(美形という意味ではありません)は
ちと足りないかと思いましたが
清らかな中にも強さを秘めたお嬢でよく通る声も魅力的です
火の見櫓の場はお嬢の見せ場が多いといえ
悔しいかな高麗屋のお二方より拍手多し
実は芝のぶさんが好き♪って方 多いですよね
お三方共 頑張ってらっしゃいました
がまだまだ線が細いのは否めませんが そこはね・・・
でもこうやって発表会をよりたくさんの
お客様の前でお披露目出来てこそ
お弟子さん達にとって刺激になり自信になり
舞台で芯を勤めてさらにお客様を引きつける難しさを知り
勉強になるんだろうなと思います
あっそうそう
この演目で忘れちゃいけないのは幕開きです(笑)
前日の座談会※「映像でたどる国立劇場の歌舞伎 その2」でも
幸四郎さんがネタバレされてましたが
染五郎さん・福助さん・友右衛門さんが町人としてご出演
私たちには大変おいしいご馳走(笑)

“もし お頼み申します お頼み申します~”
という木戸を挟んでのあの場面です
台本では2ページ弱の場面ではあるけれど
そこはほら(笑)染五郎さんと福助さんですから

町人Aを“あーちゃん”
と呼んでみたりする町人B福助さんだったり

雪降るさなかですから足元がおぼつかず
・・・ね ツルっと滑りますよね(笑)?
でも凍ってるのか?ってほど何度もツルっ

その上 あたりはかなり冷えるらしく(笑)?
“へっくしゅん


な染五郎さんの一連の演技(笑)に
ドリフを感じない訳にはいきませんでした


≪幕間20分≫
・・・其の弐 へ続く