ということで~
なんにでも効く特効薬を求め
※ヒトによっては効き目が違います

名古屋御園座・第47回吉例顔見世
中村歌昇 改め 三代目 中村又五郎襲名披露
中村種太郎 改め 四代目 中村歌昇襲名披露


【昼の部】11:00~ (以下敬称略)
南総里見八犬伝~芳流閣/利根川の場 (0:30)
犬塚信乃 / 種太郎改め 歌昇
犬山道節 / 海老蔵
犬飼現八 / 染五郎
一條大蔵譚~檜垣/奥殿 (1:30)
一條大蔵長成 / 吉右衛門
鬼次郎女房お京 / 芝 雀
吉岡鬼次郎 / 染五郎
常盤御前 / 魁 春
襲名披露 口上 (0:20)
又五郎/歌昇/吉右衛門 ほか全16名
寿曽我対面 (0:50)
曽我五郎 / 歌昇改め 又五郎
曽我十郎 / 梅 玉
小林朝比奈 / 三津五郎
大磯の虎 / 福 助
八幡三郎 / 種太郎改め 歌昇
近江小藤太 / 錦之助
鬼王新左衛門 / 歌 六
工藤祐経 / 團十郎

ほんとに今月観に行くのか?と先月まで迷っていた御園座
やっぱり来月 染五郎さんの歌舞伎ご出演に
おめもじ出来ない事が背中を後押し
それと大蔵卿の鬼次郎/初役は観たい!
・・・で行ってしまえば こっちのモノ(笑)
拝見するまでは2006年納涼の八犬伝が
記憶にあるので(でもあれは“通し”だった)
犬飼現八~!と思っていたはずが(その時は犬塚信乃)
実際 観たら鬼次郎に落ちることに


◆南総里見八犬伝
歌昇さん(ああ~まだ呼び慣れない(笑))
これだけ長い1人での立廻り始めてですよね
ド緊張が伝わってきて初々しい 頑張っておられます
でもまだまだ違う意味で手に汗握っちゃう

丁寧にやるがゆえ捕手との間(ま)がどうしても・・・
もう少し自分のペースでやっちゃってもいいような
でもそんな簡単にいきませんよね
この立ち廻りで観客を魅き付けられるようになるには ね
これからどんどん舞台を積んで下さいませ
拵えはお似合いですよ
もともとキレイなお顔されてますから
まぁこのお役でのおみ足の魅力(←わかる人にはわかる

前回の染@信乃の脚には敵いません(笑)
歌昇さんまだまだ幼いです脚が筋肉が
どこ観てるんだって話ですが
そういうお衣裳なんですもん

やはり染五郎さんが入るとその場が締まる
並んで立つとその違いが・・・
比べようなどとは思わないけど
否応なしにその空気感の違いを感じさせられます
その場を自分のモノにかえちゃうというか周りを引き入れちゃう
犬塚信乃 VS 犬飼現八 の立ち廻りにしても
歌昇さんを立てながら(合わせてるようで)も実は牽引してる
頬の花のあざも鮮やかに いざ大立ち廻りでございます
がんどう返しは今回結構あっさり?
まぁどちらが長く屋根上に居残ってられるか
勝負するものでも無いのですけれど(笑)
妖刀村雨丸を巡るだんまりには
廣太郎/米吉/種之助 丈など超若手が加わりますが
やはり だんまりの面白さを表現するのは難しく全体的に軽く感じる
ここでも海・染の周りだけは空気が違います
しか~し米吉クンの犬坂毛野がキレイで可愛い

最初誰?と思っちゃいましたもの
→ そめいろの新しい仕掛けでお祝い!って
ハシ○すべりですよね?
作り手の思惑通り(笑)客席からはおお~っと歓声が

◆一條大蔵譚
今まで大蔵卿の作り阿呆加減が
役者さんによって結構苦手で
いま一つ のめり込めない演目だったのですが
今回吉右衛門さんのその加減が
(以前にも吉右衛門さんの大蔵卿観
てるはずなのですが それより今回)
自分にドンピシャ!こんな可愛い作り阿呆観たことない!

今まで観た中で阿呆具合(←どんな具合(笑))が一番お気に入り!
それにこれだけ安定して安心して楽しめる役者揃いの大蔵譚って
いまさらながら この演目がこんなにおもしろいものだった!

なんて実感させてくれるものでした
染五郎さんが鬼次郎をお勤め!
って事も私には勿論大きいのですが
難しいのですよ~阿呆加減が自分に合うか合わないかって

単にマヌケなのも × 愛敬だけでも ×
ほつれ髪が疲れたオッサンにしか見えないのもイヤ
媚を売ったような阿呆も

注文が多くてスミマセン(笑)
今までどんなの観てきたんだって話ですが
まあ要は好みの問題なので深く追求しないで下さい
でも今回の叔父様の大蔵卿は絶品!

可愛く阿呆で それでいて品がある!
だから後半 本来の姿もうなずける この対比も素敵!
思わずこっちまでニコニコ~
デレデレ~ってしちゃいます(笑)
染@鬼次郎は初役ですが叔父さまの胸を借りてしっかりと
芝雀さんとも(昔はもろ弟にしか見えなかったけど

こういう夫婦ならまだ姉さん女房的って辺りでOK?
叔父さまとの二人しての画が見得もキマって素敵です

目の前に大蔵卿と鬼次郎が~!
もうそこの空間 おふたりのツーショット部分だけ
勝手に切り取り脳内へ(笑)

でも鬼次郎さん!

そんなに大蔵卿をガン見しちゃったりしたら
叔父様に穴が空いちゃいますわよ(笑)
ってくらいみてるのがなんとも

お勉強の


花道ご登場は2度あります!
茶屋暖簾からのコソッと見は抜かりなく!
扇子での立ち廻りも!
(八犬伝では十手です 両演目とも 刀でって無かったような)
大蔵卿が花道でも(1階前方から観ると)腰元勢に埋もれてしまいますが
舞台中央奥で編み笠片手に面体を伺う姿もお忘れなく~
◆襲名披露 口上
並びは下手から
梅・東・染・種・錦・六・昇・又・吉
魁・三・福・海・芝・左・團
だったと思います
メンバーはほとんど同じなのに
口上の雰囲気が何だか先月の演舞場より温かみ和みが?
あっもしかして左團次さんがいらっしゃるから(笑)?
ご自分でもおっしゃってますけど
相変わらず左團次さんの暴露話 いえ口上はおもしろい
今回なんて何言い出すんだ~とドッキリしましたわ
又五郎さんは名子役の名を
欲しいままにしてらっしゃったそうですが
“名子役大成せず・・・”

先代の又五郎さんのエピソードも多く
團十郎さんの“又さんに聞け~又さんに聞け~”は
ほんと温かくなんだか和めるエピソードでした
先代に負けず新しい又五郎さんの そのお人柄も
口上の雰囲気に反映されているのかもしれません
先月に続き いや~染五郎さんの
裃に鉞髷での口上姿は凛々しく美しい~

その伏せたキラキラ

“新又五郎さんとは同じ舞台も多く
お兄さんはとてもグルメで
以前名古屋でご一緒した時ご馳走になり
それ以来 名古屋が大好きになりました”
と客席の笑いをとることも忘れず
新歌昇さんとは芸を引き継ぐ同志であると
いつもはこんな具合ですが
土曜だったかは 観た友人によると海老さんから又五郎さんへの
次回はフカヒレご馳走して下さい的言葉に
染五郎さんアドリブ?(マジ突っ込み(笑)?)で
僕はご馳走してもらったもん!的お言葉に更に客席は湧き
それ以上に列座する役者陣はそれを聞き
下を向き平伏しつつも肩を震わせていたそうな(笑)

“お久しぶりです・・・”
に自虐ネタですか?と思った人も少なくないはず(笑)
どなたの言葉かはご推察下さい

“和の色”っぽくない裃がひときわ目立つ
三津五郎さんのQミリオネアネタにそんなこともあったなと
左團次さんところも柿色の裃に鉞髷
その上 三升なのね(本当の紋は違います)と思ったり
単純に役者さんを眺めてられる時間があるだけに
いまさらの色んな発見や要らぬことを考える時間でもありました(笑)
◆寿曽我対面
五郎と十郎が花道から登場する事は変更する訳にもいかずなので
足を引きずりながらの五郎はやはり痛々しい
お声は充分なんですけどね
福助さんの大磯の虎も神妙でキリッときれいですし
梅玉さんの十郎は柔らかくて好きだわ~
う~ それでもなんだか正直物足りない
ご贔屓が出てる出てない そんな部分ではなく
なんなんでしょうかね


あっ夜の部ね
今回は日帰りにて失礼させて頂きました
与五郎の若旦那 拝見はしとうございましたが
(幕見があれば観たんだけど)
はんなり可愛いのはわかってるから

その代わり?昼の部 むふふってことで

やっぱり観に行ってよかったです!
最近そんなことなかったのですが
今月はお声が若干心配な兆し?
・・・私の思い過ごしだとよいのですけれど
しかし筋書きが1800円って

舞台写真は本日17日より発売中~
舞台写真入り筋書き
染五郎さんmap片手にかどうかはわかりませんが
名古屋グルメ?もご堪能のようですし

ホテルのルームサービスで向うから×××ですね!
って言ってもらえるようになったかしら(笑)?
千穐楽まであと8日
無事のお勤め願っております!



来年3月南座が
又五郎/歌昇襲名披露公演なのはご存知かと思いますが
関西初お目見得で→秀山祭なんですよね~
だったら やっぱりご出演かしら・・・?
そうすると2,3月と連続関西?!
船弁慶(又五郎)
昼・熊谷陣屋(吉右衛門)/夜・俊寛(吉右衛門)
でもこの3演目だけなら出るところが無さそうで
少将はきっと今回は歌昇さんよね
他にも演目あるとは思うのですが・・・