先月のことになりますが
「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」
を試写で見る機会がありました
ヴィヨンの妻ったら
第33回モントリオール世界映画祭の
ワールド・コンペティション部門に正式出品され
最優秀監督賞を根岸吉太郎監督が受賞した作品です

公開前から勢いがつきますね~

ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~

今年生誕100年を迎えた作家
太宰治の「ヴィヨンの妻」を映画化したもの
借金を重ね 浮気を繰り返すなど
破天荒な生活を送る小説家・大谷(浅野さん)と
誠実で美しいその妻・佐知(松さん)の夫婦の愛を描く

原作: 太宰治「ヴィヨンの妻」(新潮文庫刊)
出演: 松たか子 浅野忠信 広末涼子 妻夫木聡 堤真一 他

太宰って教科書に載ってるくらいしか
夏休みの読書感想文の為くらいしか
読んだことないような・・・でも
松さん出てます 堤さんも出てます 
だったら やっぱり見ないといけない?でしょ?(;^_^

テ ィ ン ク の 覚 え 書 き-ヴィヨンの妻

見終わって
素敵だったね とか よかったね とか
そういう感想を持つ映画ではないような
ああ~もちろん松さんは素敵です♪
浅野さんはカッコイイです(笑)
けど一筋縄ではいきません

心に引っかかるものがあるんですよ
それはトゲに引っかかるというのではなく
心のひだに引っかかるというか
女心に引っかかるというか
うまく言えないのですけど


大谷(小説家)は 佐知(妻)以外との女性のことを
浮気だとは思ってないんじゃ?ないかな
このひと一人じゃ絶~対生きていけません
よその女性と付き合っても
心中未遂までしようとも
結局は絶大なる愛で 佐知 を愛してると思います

ただ自分では認めてない?認めたくない?
・・・愛しているという自覚がない?
(っていうのも変なのですが)
愛など信じたら全てが消えてしまう
と恐れながら生きているから

そんな割にはストーカーまがい?の行為を
妻に好意を寄せる青年岡田(妻夫木くん)にしかけてみたり
とてつもない嫉妬心を抱いていたり
要は自分勝手気ままで
とっても屈折した男(ヒト)です

そんな大谷(=太宰)を浅野さんは
そこに小説家が生きているかの如く演じてらっしゃいます
ほんとダメ男 どうしようもなく放蕩
・・・けどかまいたくなるヒト
そういう男性に魅かれる女性もいることでしょう
そういうところ?が可愛くて?惚れたのが
広末演じる秋子(愛人)

でも大谷はそれ以上に
毎日毎日 生きる事と必死に戦ってる
死という強迫観念を幼い頃から抱きながらも
・・・もがいてる
こういうところに 愛情を注ぐのが佐知なんだと


大谷とは対照的に
全てを失った後に残るのが愛だと
何気に感じてるというか
そういう強さ?があるのが佐知かな
佐知自身そんな自覚はないと思いますが

古風なじっと耐える女性のように見えますが
一枚も二枚も上手です
この頃(昭和20年代)佐知のような考え
対処の出来る女性って なかなか いなかったのでは
ってそんな頃生きてないから よくわかりません(笑)

惚れたという気持ちだけでは
並大抵の精神力だけでは
大谷についていけません
そういう意味では ぶっ飛んだ?女性です

松さんの佐知は大谷のことを心底愛してる
自分が愛されてるなんて確信があるわけでもなく
 → あるわけないですよね?
   夫に他の女性と心中されちゃうんですよ?
どうしようもないダメ男でも
必死に生きる事 死ぬ事に もがいている大谷を
不安を抱きながらも迷いながらも
包むような大きな愛で見守っているようにさえ見えます

たった一度だけ
佐知がルージュをひく事があるのですが
・・・とても印象的でした
そのことで
大谷と佐知が同じになった?
なりたかった?なれた?事を
暗示するかのようにも・・・

飲み屋の夫婦 伊武さん&室井さんも
よい味出してますよ~

書いてるうちに何を言ってるんだか
だんだんこんがらがってきました(^▽^;
それぞれ感じる事は違うと思います
とにかく興味ある方は 一度ご覧くださいませ

10月10日(土)より全国東宝系にて公開
本日初日舞台挨拶もあります!完売だけど


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