※六月大歌舞伎・夜の部
        門出祝寿連獅子・四代目 松本金太郎 初舞台

                     ・・・続きです

そうするうちに花道から
吉右衛門/村の長が 芝雀・松緑/里の人々を引き連れやってきて
福助/右近の妻・魁春/左近の妻も加わり
本舞台での口上に至ります


口上の列座  (敬称略・金太郎中央)
梅玉 魁春 福助 染五郎 金太郎
         幸四郎 芝雀 松緑 吉右衛門

幸四郎さんからまずはご挨拶 
まだ4つになったばかりの幼子でございます
数々の大役を勤めますには あと2~30年はかかると思います
皆様には健やかにてせいぜい長生きをし
新しい歌舞伎座における新しい金太郎の舞台を
ご覧頂けるよう祖父としてお願い申し上げます
         (↑だいたい こんな感じ)

ご挨拶を聞いている金太郎クンは
しっかり開いた手のひらをお膝に置いて正座です

梅玉さん・魁春さん・・・吉右衛門さんと口上は続き

染五郎さん 
このたび松竹株式会社並びに関係各位のお勧めを戴き
歌舞伎座6月公演にて 倅 齋に四代目金太郎を名乗らせ
初舞台を踏ませることとなりました
まだまだ幼少の身でありますが芸道に努力を重ね
一かどの役者となることが出来ますよう
皆様のご贔屓ご鞭撻のほどをお願い申しあげます
          (↑おおよそで・・・)

親戚筋の方々の口上は
ユーモアに溢れた愛情あるお言葉でしたので
客席には ほのぼのとした空気が流れていました
ネタばれになるので 今は明かしません
実際 観て楽しんで下さいませ

金太郎クンの順番が回ってくる約15分もの口上の間
(膝裏に座イスみたいなのをあててはいるでしょうが)
金太郎くん 前傾姿勢で正座は偉い!
頭を下げ指先をお扇子の辺りに突いて
じっと床を見つめているのですが
大人と同じようにしたいのか?だんだん上体が前へ~(笑)
平伏しちゃうんじゃないかというほど深々と
後見の錦吾さんに後ろから(引っ張られ)
姿勢を直されること何度も
フフっ かわゆらしい ( ´艸`)
その上 口上を始める人それぞれに
ちゃんと最初に顔を向けるのですよ~

・・・そしていよいよ 金太郎クンの番です!
染五郎さんに 「金太郎 ご挨拶を」 と促され
「まつもときんたろうです!! よろっ!!!」
床に置かれたお扇子に額を押しつける程までに丁寧なお時儀
その愛らしいご挨拶に もちろん客席は大拍手~

思わずこちらも うれしくって微笑みが
・・・と当時に どっと涙が込み上げて (ノ_・。)

ところで
ん?「よろっ!」???
本当は「松本金太郎です よろしくお願いします」なのでしょうが
お辞儀が早かった為?下を向く形になり
その上 元気よく言っちゃってるものだから途中切れ(笑)
お時儀のタイミングずらさなきゃね (o^-')b

金太郎クンに焦点を絞っていると
必ず視界に入るのが後見の錦吾さんですが
金太郎クンの足の裏をトントン叩いて
錦吾さんが何か囁いていたり
お時儀のキッカケを作っていたり
たまに金太郎クンの仕草に
錦吾さんも笑っちゃったり
二人のやりとりが微笑ましくって ( ´艸`)

口上の最後は幸四郎さんの締めのお言葉と一本〆
もちろん客席も参加です
金太郎クンも一緒にやっていましたよ

いったん舞台がセリ下がり
 
そこへ
孫獅子誕生の様子を聞こうと 高麗蔵/樵人や
吉祥を祝う 友右衛門/修行僧もやって来て
三代の獅子を拝もうと文殊菩薩を祈念します


そして最大の感動は後シテの獅子で訪れます

舞台中央セリから
 仔獅子 孫獅子 親獅子 が現れ

紅白の牡丹を両手に持ち 頭上にかざし見得を切る孫獅子
まさに画になる親子孫三代連獅子の舞台面の連続
もうゾクゾクしちゃいます

テ ィ ン ク の 覚 え 書 き-六月大歌舞伎10

染五郎さん 幸四郎さんと共に
所作台を両の足で踏み鳴らす音はとても力強く

時々染五郎さんの踊りを横目で追いながらも
しっかり勤める金太郎クン
その姿がなんとも健気で
でも舞台度胸は満点!

それぞれの動作に染五郎さんが
キッカケを作ってあげているのですが
それでもやっぱり すごいよ金太郎クン!
決まるごとに客席は「おぉ~」と感嘆と割れんばかりの拍手

そして毛振りへと・・・

               ・・・またまた つづく (^▽^;