基準を超える放射性物質(放射性同位元素)を投与した検査で子どもが過剰に被曝(ひばく)していた問題で、成人でも学会などの推奨する基準の5倍の量が投与されたことが甲府市立甲府病院への取材でわかった。病院は健康影響はないとしている。「医療の裁量」でどこまでの基準超えが許されるのか、実態はあいまいだ。
病院によると、2009年、成人2人が受けた腎臓の検査で、放射性物質「テクネチウム」の推奨投与基準は1回の検査で「185メガベクレル(メガは100万)」なのに、実際は千メガベクレル以上が投与された。投与量を推計できる資料が残っていて判明した。
検査では薬と混ぜた半減期6時間のテクネチウムを静脈注射し、体内から出る放射線を外から撮影する。
基準の5倍以上の投与だが、病院の担当者は「成人なので健康への影響はない。過剰投与ではない。外部の専門家も入った調査委員会の判断だ」と説明。過剰投与ではないと判断した理由については「基準の3倍程度までは通常でも医 療従事者の裁量で許容される。5倍は多いが、調査委員会での議論でも『医療の裁量を超えているとまでは言い切れない』という結論になった」と話している。M93167
