「今後は、お仕事頂かなくて結構でございます」

入社後初めて、この言葉をメールにしたためた。
もちろん、自分だけの判断では無い。
社長と話し合った上での、この言葉である。

忙しいから、そう言った訳ではない。
「その仕事が無くても、他の仕事があるから」これも、もちろん違う。

そのお客様は、当社を信用できないとのたまった。
信用できなければ、その言葉を吐く前にとっとと止めてもらえば良い。
それだけだ。

実は、こういう事。
当社で検品した商品(靴)が日本以外の国へ輸出された。
その輸出先の2次検品工場で、信じられない不良が何点か有ったと。
送られて来た写真を見ると、
小学生でも「あぁ、これ変。」と言いそうな明らかな傷が有る。
長さや深さは違うが、数点、ほとんど同じ箇所に傷が有る。
幾らなんでも、当社で見逃すようなシロモノでは無かった。
工場から入荷した時点(検品前)でも、これほど大きな傷はあるものでは無い、
と、ウチのスタッフも感じている。

考えられる可能性はふたつ。

この商品、当社が直接バンニング(コンテナ積め)した訳では無い。
貿易会社手配の車輌に積込み、その後、何処に行って如何なる輸送手段や荷扱いで
その国まで辿り着いたのか、こちらでは見当がつかない。
分かっているのは、船の混載で送られた事。
一般的に混載は、貸切(FCL)に比べ貨物へのダメージが大きい。

ふたつめの可能性。故意。
発注はしたけれど、その商品の売れ行きが思わしくない。
しかし、その商品はすでに洋上を進んでいて、きっちり在庫として残る可能性が高い。
ならば、難癖つけて返品するか、値引きの交渉手段とする。

あくまでも、「可能性」。

人のお付き合いも、ビジネスも信頼がベースだと思っている。
「おたくは、信用できないから」と言われれば、
潔く引くだけだと思うのだが、どうだろうか。

2月13日からは、中国のお正月(春節)が始まる。


地方労働者の多い靴の工場は、あと1週間ほどで正月休みに入る所が多い。

上海人が多い当社も、13日から21日までは、休業の予定。


その春節前の、駆け込み需要で物量が多くなってきている。

中国国内企業の物の流れは、2月10日辺りから月末までは、実質的な動きが止まると言って良い。

つまり、業務が通常の動きに戻るのは、3月から。

日本では、中国の正月とは無関係に経済は動く。

この3週間の停滞を見越し、当社へ納品される商品が増大しているのだ。


当社が最後に休んだのは、1月23日。

2月13日までに、休みがとれるかどうか微妙なところ。


当社の社長は、現場で問題が起きると徹底的に改善に努める。


その問題は、何が原因で生じたのか。

現場の担当者のヒアリング、資料の洗い出し。

徹底的に追求する。


原因が分かれば、同じ間違いを繰り返さぬよう、

その改善を検討する。


改善策が決まれば、それをすぐに実行に移す。


当たり前の事を、妥協せず、当たり前の様に行う。


いい加減な私は、

大いに見習うべき点。


検品は、目視とX線検査(もしくは検針)が、通常はセットとなっている。


先日、貿易会社からの指示で、目視なしでX線検査だけで出荷した靴がある。

その貿易会社の社長と、日本の依頼主との間で話しはついている、

との事だったので、こちらも安心してそうしたのだが・・。


出荷後、日本の依頼主から、「そんな事は了解していない」

との連絡があった。

工場側の指示に従うならば、検品会社としての存在意義がないと、

きつくお叱りも受けた。


意思のすれ違いがあったのか、どうなのか、

事の真相は不明だが、それは当社にとっては問題ではない。


貿易会社からの指示があった時点で、日本側に確認すべきだったのは明白。


良い教訓となりました。