第25回奥熊野いだ天ウルトラマラソン | 計測工房社長・藤井拓也のブログ

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マラソン大会などのスポーツイベントのタイム計測のプロフェッショナル、株式会社 計測工房の社長である藤井拓也のブログ。

一昨日は和歌山県の那智勝浦町において、
第25回奥熊野いだ天ウルトラマラソン

開催され、計測工房でタイム計測を担当

させていただき、私・藤井が計測ディレクター

を務めさせていただきました。

 

「神に見送られ仏に迎えられるウルトラマラ

ソン」が大会のキャッチフレーズです。

世界遺産の那智の滝(熊野那智大社の御神体)

をスタートし、同じく世界遺産である補陀洛

山寺(ふだらくさんじ)にフィニッシュする

100kmウルトラマラソンです。

神社をスタートし、お寺にフィニッシュするこ

とから「神に見送られ仏に迎えられるウルトラ

マラソン」と呼称されています。

 

 

コースはトレランのような高低差のあるタフ

な100kmで、熊野の山岳地帯を走ります。

 



スタート地点は那智の滝。



スタート前、那智の滝の入口にタイム計測

用アンテナマットを設置し、出走チェックを

おこないました。

 

 

出走チェック風景。

なお、今大会では参加者の皆さんのゼッケンに

装着されたICチップにて計測をおこないました。

 

 

100km部門は朝5時スタート。
ご覧のように本当に那智の滝の目の前から

スタートします。唯一無二、ここにしかない

オンリーワンのロケーションです。

なお、65km部門と80km部門のスタート地点

は離れた別の場所になるため、参加者の

皆さんはバスで輸送されますが、それらの

参加者の皆さんもスタート前に必ず那智の

滝で完走祈願をおこないます。

 

 

スタート後のレース風景。

 

 


今大会ではスタート、フィニッシュ以外に

途中2ヵ所を計測。
こちらはエイド18番折り返し地点です。
(計測工房スタッフU氏撮影)
地面にはタイム計測用アンテナマット

設置してあります。

 

 

エイド18番折り返し地点にはKAIROS

ロケットが設置されています。

(計測工房スタッフU氏撮影)

 

 

折り返し地点にKAIROSロケットがあるのは

那智勝浦町にロケット発射場があることに

由来しています。




こちらは、エイド27番井鹿会館です。
(計測工房スタッフU氏撮影)
地面にはタイム計測用アンテナマット

設置してあります。

 

 

 

 

今大会では100kmのコース中に32ヶ所もの

エイドが設置され、各種ドリンクから地元の

食材までふんだんな飲食物の提供があります。

エイドには「次のエイドまであと○○km」、

「次のトイレまであと○○km」などの丁寧

な案内も書かれています。

 

参加者の皆さんからの感想でも「エイドでの

充実したおもてなしが素晴らしい」という

声が上がります。



フィニッシュ地点は補陀洛山寺(ふだらく

さんじ)。
地面にはタイム計測用アンテナマット

設置されています。



世界遺産の補陀洛山寺(ふだらくさんじ)。
建立は4世紀(仁徳天皇の治世)という
由緒あるお寺です。



フィニッシュ地点にコンテナハウスが設置

され、そこが私の仕事場の記録室です。
ここでスタート人数、途中通過情報、フィ

ニッシュ集計などおこないます。



フィニッシュの手前200mほどのところにも

タイム計測用アンテナマットあり。
ここを通過した選手のゼッケンと氏名が本部

テント内のモニターに表示され、MCさん

がフィニッシュする選手の名前を1人1人

アナウンスしてくれます。

 

 

フィニッシュ手前で花一輪が手渡されます。

 

 

花一輪を手にフィニッシュ。

フィニッシュテープを持っている女性たちは

いにしえより伝わる「熊野詣で」の平安装束

に身を扮しています。

フィニッシュテープは優勝者だけではなく、

全完走者に張ってくれます。




フィニッシュすると、「完走木札」を
かけてもらえます。

木札は毎年異なる言葉が添えられ、2025年は

「輝け」。

 



フィニッシュ後は各自のタイムと順位の印刷

された完走証が発行されますが、スタッフが

選手のもとへすぐに手渡しに来てくれます。

なお、完走証が雨や汗などでグシャグシャに

ならないように、1枚1枚クリアフォルダー

挟んで手渡されています。

 

 

フィニッシュ後は飲食サービスがあり、

思い思いにくつろげます。

 

 

飲食サービスで提供されるうどん。

 



今大会では10回完走または5回優勝に

相当する累積ポイントを溜めることにより、

奥熊野韋駄天(いだてん)」の称号が

授与されます。「奥熊野韋駄天」になると

ゼッケンが数字ではなく「名前ゼッケン」

になる名誉が与えられます。
 

 

 

参加者に配布される大会プログラム

「参加者顔ぶれ」には全参加者のコメント

が掲載されています。

 

 

この大会はすべてにおいて手作りにこだわり、
参加者へのおもてなし、ホスピタリティが溢れ

る大会です。
大会は25回を数え、今や全国から600名以上

のエントリーがありますが、10回大会までは

100名以下という小さなウルトラマラソン

だったそうです。

 

中規模クラスでの全国一の手作り大会
30回大会開催
の2つを目標に掲げています。
なお、今大会は25回の歴史を重ねましたが、
民間・非営利の運営でおこなわれており、
情熱と実行力とリーダーシップを持った実行
委員長さんに率いられてここまでやって来られ
ましたが、この先の継続が大きなテーマである
察しています。

それは私自身が、会社を次世代に継承すると
いう課題を持つだけに他人事ではないと感じる
ところでもあります。
 
 
なお、奥熊野いだ天ウルトラマラソンは
スポーツ庁・文化庁・観光庁による「スポ
ーツ文化ツーリズムアワード2022」におい
て「スポーツ文化ツーリズム賞」を受賞され
ています(当時の大会プログラムより)。
これまでの取り組みが国からの表彰という形
で評価されたことは特筆に値します。