MGC | 計測工房社長・藤井拓也のブログ

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マラソン大会などのスポーツイベントのタイム計測のプロフェッショナル、株式会社 計測工房の社長である藤井拓也のブログ。

さる9月15日、来夏の東京五輪のマラソン

日本代表を決める選考会MGCが開催され、

陸上界・マラソン界はMGCの話題一色でした。

(写真・新聞記事より)

 

地元開催の東京五輪で活躍するために

日本陸連が大ナタをふるったMGCは、ひと

まず選考会としては大成功でした。(あとは

五輪本番次第ですが)

 

男子は中村匠吾選手(富士通)、服部勇馬

選手(トヨタ自動車)が1位2位で内定。

 

女子は前田穂南選手(天満屋)、鈴木亜由子

選手(日本郵政グループ)が1位2位で内定。

 

そして男女とも3位の選手は、今冬のMGC

ファイナルチャレンジの結果待ちとなります。

 

男子は日本記録保持者の大迫傑選手(NIKE)、

女子は小原怜選手(天満屋)が3位で結果待ち

となりました。

 

MGCファイナルチャレンジもまた世間を賑わ

すことは間違いないでしょう。

男子は2時間5分49秒、女子は2時間22分22秒

がファイナルチャレンジのターゲット記録。

破った選手の中で最も速かった選手が3枠目

を獲得します。(誰も破らなかったらMGC3位

の選手が獲得)

 

まず女子は全く予断を許さないです。

2時間22分22秒はレベルが高い記録とはいえ、

今回のMGCにエントリーした選手たちにとっ

ては現実的に目標と出来る数字です。

MGC3位の小原選手にとっては、待つかどうか

難しい立場になりそうです。

 

そして男子。こちらは大迫選手の持つ日本記録

を破らなければいけないというハードルの高さ。

女子以上にレベルの高い数字です。

しかし、今回のMGCで37kmまで独走した設楽

悠太選手(ホンダ)にとっては、前日本記録の

自己記録より22秒速いだけであり、じゅうぶん

狙える記録です。

おそらく今冬の東京マラソンで設楽選手は

この記録に挑戦するでしょう。

大迫選手はその結果を待つのか、自身も東京

マラソンに挑み、それを阻止するのか、極めて

難しい判断を迫られます。

 

 

なお私見ながら、MGCファイナルチャレンジ

の制度は、「一発屋を排する」という選考の

趣旨に唯一、「一発屋が入り込む余地」と

なっていることだけは指摘しておきます。

さらに、夏マラソンに強い代表を選びたいと

いう趣旨にも反する冬マラソンでの選考なので

やはり「完全な理想形」ではないと思います。

(そこは大人の事情があるのはわかります)

 

個人的な予想ですが、女子はMGCファイナル

チャレンジで2時間22分22秒を破る選手が

出ると思います。

男子は、設楽選手が東京マラソンで大迫

選手の日本記録を破るかどうか、そして

大迫選手は待つのか出るのか。

 

もちろん何が起こるかはわかりません。