トレイルランニング/スカイランニングの大会の淘汰 | 計測工房社長・藤井拓也のブログ

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マラソン大会などのスポーツイベントのタイム計測のプロフェッショナル、株式会社 計測工房の社長である藤井拓也のブログ。

日本のトレイルランニング/スカイランニング

の大会はこの10年間で大会数が10倍ぐらい

に増えています。

写真は2017年8月時点での雑誌記事の切り

抜きですが、

(「ランニングマガジン・クリール」)

 

 

2008年は年間に30大会ほど

2017年は年間に400大会以上

 

確かに計測工房の仕事もトレイルランニング/

スカイランニングでずいぶん増えました。

 

しかし元々、参加人数が数千人・数万人規模

でも運営できるマラソン大会と違って、

「環境への負荷・配慮」、「コース渋滞などを

考慮した適正な参加人数」といった山岳レース

に特有のそして必須の要素がともなうトレイル

ランニング/スカイランニングの大会で過大な

参加人数の設定はできません(せいぜい上限

は1000人台が標準的)。

開催の趣旨も、「競技の普及・発展」から、

「地域の振興」、そして「シーンにおけるレー

スの場の提供」、そして民間企業の運営大会

ならそこにもちろん「利益・収益」、まで大会

によって多岐に複合的にわたります。

 

まだまだ参加人数が100人・200人といった

非常に小規模な大会も多いですが、ことタイム

計測の仕事となると、少なくとも計測工房では

ある程度の規模の大会でないと予算が合わ

ないのが実情です。まあそれはわかります。

 


そして、ここからが本題です。

すでに関係者は気付き始めていますが、この

トレイルランニング/スカイランニングの世界

でも大会の「淘汰」が始まっています。

 

今まで開催していた大会が中止になるという

ケースも出始めました。参加人数が伸び悩み、

予算が厳しくなり、続けていけないといった

ケースでしょう。特に民間企業がビジネスとし

て介在している大会なら、利益が出ないから

中止という判断は必然です。

 

もちろん公的な自治体の大会であったとしても

いつまでも赤字では続けていけないのは同じ

です。

 

計測工房の直接のクライアント様とのやりとり

でも、そういった変化を感じるようになってき

ました。

 

この件を俯瞰して思うのが、「変化の早さ」で

す。ブームや時流にマッチした部分も多分に

あったのだと思います。ここまで大会数が伸び

てきたのも早かったですが、「淘汰」が見られ

るようになってきたのも早かった・・・。

 

「残念ながら大会は中止です」、「残念ながら

予算削減となり、今年は発注できません(もっ

と安い他の会社に変更します)」といった声が

聞こえるようになってきました。


現実は現実として受けとめるのが第一、そして

やはりトレイルランニング/スカイランニング

の世界においても、「発展・存続をしていく大

会の計測をやらせていただく」しかなく、クラ

イアント様との共存共栄、そういう方向しか

ないと改めて思います。