オトリ屋さんや高級料亭の水槽に鮎(ほとんどが養殖物ですが)が元気よく泳いでいるのを何度も見ている。オトリ屋さんには、川からの水、地下水、山水など、天然水が当然ある。料亭では、専門家の指導のもと、お金をかけ、一定期間生かしておく技術があるのだろう。街中の水道水しかない自宅で何とか天然鮎を長期間飼えないか挑戦している。鮎を生かし、オトリ鮎として使おうなどとは考えていない。ただ家の水槽で天然鮎が泳いでいるという自己満足と鮎をボーッと眺めることで習性や行動など、友釣りに役立つことが何か発見できないかと考えた。                                                             イメージ 5イメージ 2    イメージ 1 
 
 いつものごとくまずインターネットで調べてみた。なかなか難しそうだ。たぶん試行錯誤 trial and error の繰り返しになるだろう。まず、水槽は90cm×45cm×45cmを使っていない友人から拝借。鮎が飛び出さないための蓋は自作しました。上部濾過循環式でエアーポンプは2個用意。水温計も必要です。蛍光灯と水流ポンプは使っていません。ヒーター、水槽用クーラーについては後ほど。中には、1cmくらいの小砂利を薄く敷き、ホームグランドの浦川と興津川から持ち帰ったこぶし大の青石を2つ、安倍川奥ので40年以上前に親父が拾ってきた小さな馬蹄石を1つ配置。(鮎が石垢を食むようにはなりませんが)水質にはあまり神経質にならなくても良いようです。夏場は2日に一度、冬場は3~4日に一度、1/3水変えをしています。勿論、水道水を使用。その都度、市販のカルキ抜きを適量入れれば大丈夫。問題は、水温と餌と水流かな。   
 まず水温ですがこれが一番やっかいです。夏場に持ち帰った鮎ちゃんたち、一番元気が良い筈なのですが、長生きできませんでした。もっても2~3日。水温が30℃近くになると天国からお呼びがかかるようです。天然の流れのある河川でもその温度はきついでしょう。ましてや水流のない箱の中では耐えられないようです。ペットボトルに水を入れ、冷凍させたものを2本浮かばせたり、風を送る小さなクーラー(ミニ扇風機のような物)を取り付けたりしたのですが、水温を下げることはできませんでした。10~11月にかけては、水温が10~20℃になるので、何もしなくても問題ないです。やはり、夏場は高価でも水槽用クーラーを使わないと水温の上昇は押さえらないと思います。エアコンのある部屋に水槽を置けば良いのかもしれませんが、エアコン代が気になるし、水変えの時など面倒くさいです。12~2月にかけては、水温が5℃以下になってしまうことがあります。さすがにこれでは鮎も凍死してしまうでしょう。安価な220Wのヒーターを購入、設置しました。これで水温15~20℃が保てます。   
 次に餌についてです。いろいろと試しました。夏場は餌を口にしませんでした。10月くらいから少しずつ餌を食べるようになりました。テトラ社のディスカス、プレコ、メダカ用の餌、冷凍アカムシなど試しました。どうも鮎は鮮やかな赤色の餌には興味を示さないようです。緑、グレー、白、茶などの地味な色の餌が良いようです。プレコを中心にいろんな餌をまぜ、粉末状にして与えました。鮒やタナゴのようにガツガツは食べません。通りがけにさらっとたまに食べる程度です。それで良しとしなければなりませんでした。 
 10月に興津川から持ち帰った鮎ちゃん7匹、次々に天国に旅立ち、今現在(1/26 水)、2匹が生き延びています。(水槽の大きさから考えると、7匹では多すぎるのかも、3~5匹が良いでしょう。)人工種苗系は全滅、残った2匹は、駿河湾から遡ってきた純天然物です。今後も水温をしっかり管理し、時々餌を与え、どこまで飼えるかchallengeです。                                    
 
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 なお水槽には、どじょう2匹、ヨシノボリ2匹、ボウズハゼ1匹が同居しています。困ったことに、ボウズハゼは全く餌を食べてくれません。何匹ものハゼちゃんが日に日にやせ細り、天国へ、何か良い方法ないかな。