「君の音は、何故か響くね。ホールの後ろまで心地よく届いてた」
20代の頃、あるオーケストラ指揮者から頂いた言葉です。
この時、私は、大きな音=響く音ではないことを知りました。
こんにちは
ミュージック・バランス・コーチのまみTです
あなたが、指揮者から「もっと大きく!」と指示されたら、どうしますか?
もし、「もっと響かして」「もっとつよく」なら、行動が変わりますか?同じですか?
前回のブログ「音楽にストーリーを!」を読んでくださった方は、覚えてるかもしれませんが、
「大きい」とか「小さい」というストレートな表現、あるいは感覚的な表現、形容詞で表現される言葉は、
自分が演奏する際には、何をすればそうなるのか、
指揮者の意図や、具体的な動きを考えて、自分用に変換する必要があります。
何故なら、同じ言葉でも、人や場面によって意味することが変わります。
必要な事が分かれば、やること(行動)も変わります。
そして、何をやればいいのかを知っているのは、あなたしかいません!
あなたの心身をどう扱い、どう指示を出せばいいのかを知っているのは、あなただけです。
ただ、人は自分の思う様に動いてるつもりでも、動けていないということがある、というのもまた事実、だということも補足しておきます。
運動会のリレーで転倒するお父さんが、それですね。
「君の音は、何故か響くね。ホールの後ろまで心地よく届いてた」
と評価いただいた時の私が演奏時に意識していたこと。
それは、普段の練習から意識している「響かせること」と「表現したいこと」に加え、
「客席に届ける想い」だけでした。
Soloだからって、大きい音を出そうとしたわけではありません。
どちらかというと、出来るだけ省エネで軽く吹くことをしていました。
大好きだったチャイコフスキーを演奏できる喜びと共に、
オーケストラの中での自分の役割を認識して、演奏していました。
大きい音じゃなくても、届く、届けるために必要なのは共振共鳴でした。
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ここで、私のストーリーを、少しお話しします。
幼少期から物語が好きでした。
図書館の「お話の会」も大好き。
劇(演劇、人形劇、バレエ、ミュージカル等)も良く観に連れて行ってもらいました。
映画やテレビではなく、生身の人間が目の前で演じる息づかい、劇場の空間と時間に興奮しました。
高校生の頃は、師匠の出演する演奏会には、必ず足を運び、
パフォーマンスだけでなく、共演者やそこに集うお客さんを観察するのが趣味に。
大学生以降は、勉強のために多くのコンサートに足を運びました。
コンサートホールや劇場で、アルバイトをしたいと思うほど、その空間が好きでした。
(実際、フリーターの時、大阪の有名ホールのレセプショニストに応募して、1次審査までは通ったんですが、2次で落ちちゃいました。ま、そのお陰で、今がありますが。)
幼少期からずっと、お客さん側から舞台に立つ人を観察していたおかげで、
「舞台に立ったら、こうしたい!こう振る舞いたい」
「あーした方が素敵なのに…」
という理想像が私の中にありました。
しかし、いざ、自分が演奏者の立場になった10~20代は、
想いに演奏技術と精神の取り扱い方が追い付いていない、という状態でした。
なので、心も身体も、とても緊張しました。
”出来ない”が続くと、人は自信を失っていきます。
想いを形にするということが、難しい事を知りました。
しかし、30歳頃~は、だいぶ大人になりました。
技術も、学びも、経験も増え、自分がどうしたいのかをよく考えていました。
”出来ない”中に”出来た”を見つけ、重ねていきました。
アレクサンダーテクニークに出会ったことは、大きかったです。
「演奏する」こと以外に「教える」ということにも興味が出てきました。
音楽を学んでる間に、私は、
生徒として先生を観察していました。
お客さん側から舞台に立つ人を観察していた時のように。
どうやら、人間観察スキルは幼児期からあったようで、
母が言うには、
「まみはよく「○○先生が××してた」とか「△△先生が○○って話してた」という情報を教えてくれた」
らしいです。
母親にチクる、もとい、報告する保育園児、恐いですね~
(覚えてないけど・・・笑)
そんなわけで、「演奏家」も「先生」も、
「お客さん」や「生徒」側からの経験があるので、
”こうだったら素敵なのに”をいつも追及しています。
余談ですが、ビジネス(何かを提供して、お金を頂く)をする上で、
受け手の視点、「こうだったらいいのにな~」はとても大切だと思うのです。
そんなわけで、私は、演奏活動と音楽講師活動を並行してきました。
今は、コロナで演奏活動はなかなか困難なので、講師活動がメインになっています。
教えるスキルをUPできたのは、アレクサンダーテクニークのお陰です。
アレクサンダーテクニークを学ぶことで、私の人生はどんどん良くなっています
~☆~♪~°˖☆ * ☆˖ °~♪~
以前の私は、”センス”で音をホールの後ろまで響かしていましたが、
今なら、その理由やかなえ方を、解剖学的知識や脳科学的に、論理的に説明できます。
ここまでの話の中に、その理由が見つけられたでしょうか?
論理的に理解しているということは、再現性がある、ということ。
偶然、なんでだかわからないけど、出来ちゃった、というわけではなくなるということです。
それは、つまり、誰にでも、ホールの後ろまで響く音を出せるように、
プロセスを説明できるということです。
もし、あなたがやりたいことがあるのに、
何故だか出来なくて、
頑張っても、1人じゃ手に負えない時は、
レッスンにお越しくださいね
【Time Art】
音楽家の心身をガイドする!ミュージック・ライフ・バランスコーチまみT
(アレクサンダーテクニーク教師@実習中)
身体の動きや思考(考え方)に特化したレッスンで、なりたい自分になる!
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