ある家族の物語
死をむかえるひと それを見守るひと それぞれに思いがありました
死をむかえるひとは 3ヵ月前に倒れました
搬送先の病院で検査を受けたときには 末期のがん・・・ あと三カ月はもたないだろう・・・
そう診断されました・・・
彼は 実のお姉さんに連絡をとってほしいと言いました
長い間 疎遠になっていた家族・・・
疎遠になっていた理由は 彼が会社をしていた時の借金によるトラブルからだったそうです
涙をこぼしながら お姉さんは言います
「 疎遠にしてしまって 何もしてあげられなかった
発見された時には手遅れで この子はこんな大変な人生で なんで・・・
苦しいでしょう わたしは 何もできない 後悔しているんです 」
お姉さんは 面会時間いっぱいを病室で過ごします
ほとんど椅子にすわらず 枕元で声をかけ続けて 口を湿らせたり 酸素の管をつけたり外したり
彼の表情の変化を察して お世話をしています これは家族にしか出来ないお世話です
ここ数日は 血圧が下がり 尿がでなくなりました 出血も止まりません
それでも 目を開けて 意識は朦朧としながらも 苦痛に耐えながらも
命をつなごうとしています
それは家族のきずなを確かめるように 残されたわずかな時間を過ごしているようです
そして 疎遠にしてしまった 何もしてあげられなかったと後悔しているお姉さんのために
最後 お世話をしてもらうことによって お姉さんの気持ちを癒そうとしているように
みえました
その思いはお姉さんに伝わっていると 思います
わたしは 最後に関わることができて 良かったです
ありがとうございました