佐渡の食 俺の備忘録 酒の島と豆腐 | 佐渡の食と佐渡の食文化

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生まれ育った佐渡の郷土の食や素材や料理法など綴っています。昭和の頃食べた伝統的な料理や素材にまつわる家族や村の話など交えて記憶に残る景色を綴っております。
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佐渡にもいい酒を造る熱心な

酒造メーカーが散見されます

やっぱり地元で飲むとまた格別に旨い!

 

居酒屋や割烹の献立に

利き酒セットなるものがある

デギスタション

試飲や試食の意味合い

アレコレ 

イロイロ 

ほんの少し楽しむ。

 

昭和59年に友人であり師匠であった

故関矢健二氏が銀座で開いた

酒発表会には栃木、富山、石川

愛媛、福岡の蔵元から持ち込まれた

酒がならんでいる。

 

関矢氏は当時

酒のプロデューサーとして

全国をそしてニューヨークで自分が前面に

出るのではなく杜氏さん、蔵元さんに

発表会に出てもらい、直接、お客様から

意見を伺う機会の創出をしていた。

ビジネスオプチュ二ティーを数多く

演出していた方であり私の酒の師匠でもあった。

 

(なんで、米国酒、ロシア酒などと言わないのに

日本酒なんて名前がおかしい、だから酒でいいんだ)

というのでここではあえて日本酒とは記さないでおく。

ワインのクーラーボックスに冷やされた酒。

常温の一升瓶でどんとおかれた酒が並ぶ。

ネーミングの凝っている。

ラベルも独特の地元和紙を使っている

日本の著名なデザイナーが酒一本の謝礼で

創ったものなどそれはそれは

ユニークな発表会?展覧会?

 

利き酒の方法がまたこれは面白い。

ワインのティスティングのように

バケットではなく、浅鉢に氷を入れ

豆腐がおいてある。

 

お客様は豆腐を口に入れて

もぐもぐ、そして酒を口に運ぶ。

香りのいい豆の味が酒を際立てる。

そして、また豆腐を口にする。

そして次の酒を飲む。

ワインのティスティングでは

吐き出すバケツが容易されているものも

あるが、この利き酒では豆腐で口を

調える。

聞けば豆腐は日本産の大豆で手作りして

いる有名な下町の豆腐屋さんの

ものであるらしい。

 

一世を風靡した料理の人気漫画の作者の

住まいは以前働いていた店からわずかな

ところにある。

 

本にも書かれている寿司屋の

親父と鎌倉に住む作家と

豆腐を食らう会というのを店で定期的に

やっていた。

 

豆腐はやっこ

もしくは湯豆腐だけ。

それも醤油や出汁ではなく各地の

味噌で食べるという会であった。

私はその内容がどうであったのか

はわからないが、味噌と豆腐という

親子関係なわけだから相性はいいはずである。

それで酒を楽しむ。先生らしい趣向である。

 

その時の酒は何を隠そう、関矢氏が

つくってくれたオリジナルの酒

吟醸酒の(亀の前)

愛媛内子の山田錦45%精白、熊本九号酵母

定温でじっくり醸造する。

今では幻になってしまった。