佐渡の食 俺の備忘録 大きな白菜 | 佐渡の食と佐渡の食文化

佐渡の食と佐渡の食文化

生まれ育った佐渡の郷土の食や素材や料理法など綴っています。昭和の頃食べた伝統的な料理や素材にまつわる家族や村の話など交えて記憶に残る景色を綴っております。
株式会社創 代表取締役 東京都渋谷区代々木2-30-4 YCS2階
https://www.tsukuru-web.com

佐渡の母から電話で

キャベツと白菜の苗を畑に植えたとのこと

今は歩いて5分くらいの休耕田が

母の野菜畑になっている。

 

Napa cabbageと英語でいうが 

そのまま訳すとナッパ・キャベツである

言わずと知れた冬野菜の白菜。

今では年中スーパーに並んでいる。

日本の野菜栽培量は大根、キャベツに

次いで堂々の三位。

 

昭和の頃は苗ではなく種を夏に撒く

それが大きくなり霜の降りる頃

結球するこの白菜。

 

日本に持ち込まれた頃は

結球しない菜っ葉であったらしい。

 

中国菜の変形種として現在の交配種

までに長い歴史と

人々の苦労があったことは

知らないくらいポピュラーな野菜。

 

冷え切ってしまっている隣国の

白菜キムチは国民食として有名だが

実は日本の伊藤博文が

朝鮮統治をするときに苗を持ち込み普及させた。

 

たぶん隣国は絶対認めることをしないであろう。

 

榎の木の大木に囲まれた我が家の

畑にも朝夕冷えてくると

丸々とした白菜が結球しだした。

カマで根から1センチの所で刈り取る

それを集める

どっしりとして

小学生の子供には重たいが三人も

居れば猫よりは役に立つ。

 

山から平地まで架線といわれる台車付の

ワイヤーが上下にある。二代の台車が

行き交い荷物を山から降ろしリヤカーで

家まで二往復運ぶ。

 

大きなたらいに水を蛇口から出して

根っこ部分の土を洗う

ナメクジが我々よりも先に

ご相伴にあずかっている。

 

そいつには見せしめの塩を振りかけてやる

縮む、縮む。

 

半割にして水気を飛ばしながら乾かし

漬物樽は二つ分

粗塩、南蛮、昆布、乾燥ミカンの皮を用意する。

割った白菜に塩を振りかけ

ぎゅうぎゅう音がするくらいに塩を振り

重ね蓋をして重い石を三個。

畑では根を残して引っこ抜いたのもある

家の前の畑の土に保存用として

植えておき冬これが食料となる。

 

私の好物はキャベツの千切りより

白菜の千切りの方が好きである。

ジューシーな白菜と濃厚なマヨネーズの

ベストカップルは最高。

商用でオーストラリアのメルボルンに

行った折に食べた白菜の味にはびっくりした。

 

ステーキの添え物に

白菜の芯をバーナーで焦げ目をつけ

シャキシャキのサラダである。

刻んだクルミと甘めのバルサミコが抜群に旨かった

ドレッシングは必要なし

これは自慢そうに出された

ワラビーとエミューの

ステーキより格段に旨かった。