- 六蓮国物語 地下宮の太子 (角川ビーンズ文庫)/清家 未森
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3巻の最後で、いきなり話が大きくなって面白そうな感じに化けましたが。
4巻では急展開。
大陸沈没の危険の全貌が明らかになり、主人公たちの役割が明確になってきました。
なんかね、六蓮国の世界はね、大陸が6本の柱に支えられていてね。
どこのシュテルンビルト(タイガー&バニー)かとw
その柱が破壊されると大陸が沈んでしまうわけで、その6柱を守る6人の天女(選ばれた仙人みたいな)が実在しているのね。
で、6国のうち4国までが、突然現れた悪いヒロシ、じゃなくて破壊の黒龍の力を持った悪い奴に、その柱にエネルギーを供給する重要アイテムを奪われてしまったっていう。
そのわりに天変地異とかはまだ起こってないので、柱が機能しなくなってもすぐに大陸が沈むってわけじゃないみたいですね?
主人公たちの住む煌国の柱も、そのアイテム泥棒に必ず狙われるだろうって展開で、守らなきゃ!みたいな。
悪い奴の正体がまだ明らかにされていないので、「あーこいつがヒロシだろ?」とか予想しながら、わりと楽しく、一気に読めました。
…135ページくらいから、ね…。
4巻のスタートから135ページに至るまでは、なんか、……ごにょごにょ……。
冒頭は太子のモノローグで、太子と主人公の過去が語られて、因果関係とか太子の目的みたいなものが見えて、まあ良いスタートでしたが。
話がスタートすると、また主人公のプライベートの恋愛絡みのゴタゴタが続いて、それがまた長いのなんの。
ぶっちゃけ眠くなって意識失いそうになりました。
コタツで読んでたから余計に。
途中で、主人公の祖父(多分ギャグ担当)が出てきたのが救いだったな。
いきなり面白くなったのは半ばをちょっと過ぎたころ、135ページくらいからです。
やっと公的な事件が浮上して、公務が始まったら突然面白くなりました。
そこからは一気に加速して読めましたが。
…ここまでが長かった…。
でも編集者は、前半のプライベートの恋愛ネタが、この作品のメインだと思っているようでw
裏表紙のおそらく編集者が書いてるであろう紹介文は、「二人の関係がギクシャク」とか、相変わらずのスイーツでした。
裏表紙の紹介文はこれだよ↓
絶世の美女なのに残念なほど仕事バカの結蓮は、憧れの恩人が偽装婚約を交わしている上官・季隆だと、気づいてしまう。今までの愚行の数々を思い返し挙動不審になる結蓮と、自分の正体に幻滅されてしまったのだと思い込む季隆。二人の関係は噛み合わずギクシャクする。そんな中、結蓮は太子舎人の職を解かれて落ち込むが、季隆は太子本人に結蓮を連れて秘かに国を出るよう告げられて!?中華ファンタジー急展開の第4弾。
この紹介文に書かれている事が、つまらなかった前半部分のほとんど全てです…。
主人公の気持ちがどーしたこーしたの、すったもんだが、135ページまでえんえん続くから眠くなるんですよ…。
もう少し感情移入できるような主人公ならまだマシだったと思いますが、。絶世の美貌で超怪力の奇人変人が、奇行を重ねている場面をえんえんと見せられても…。
「こいつ何をやってんだ?」と首をかしげてしまうっていう、置いてけぼり状態。
この主人公はねー、主人公にしちゃいけなかったんだよ。
脇役にしておいて、こいつの奇行に主人公が首をかしげていれば、主人公が読者目線になってすんなり感情移入して読めたのに。
今回の後書きで、作者は、最初は季隆(相手役)が主人公ポジションだったとか、季隆の方が乙女だとか書いてるんで、作者は多分解ってますね…。
やっぱ担当編集者…。
そして紹介文は、ご覧のとおり、国家をゆるがす重大事件についてはまったく触れられてないです。
その事件こそが面白い部分で、物語のあらすじだと思うのですが。
担当編集者…。
紹介文の最後に一応「急展開」と書かれていますけど~。
この紹介文だと、異性関係が急展開するようにしか読めませんよ?
いつもの事ですが、ビーンズ文庫の編集者の国語が心配です。
てゆうか、ちゃんと作品を読んでるのか、本気で心配になってくる。
それとも編集部の方針なんですかね?
逆ハーを装わないと、編集部がOK出さないとか?
で、表紙は相変わらず、同じようなイラスト。
赤毛が相手役で、頭に冠乗せてるのが太子なんだろうけど、イラストは全然意に介さず読んじゃってます。
イラストが足を引っ張ってるとまでは言わないけど、ほとんど空気で意味がない感じ。
今回は主人公は特に戦闘シーンはなかったはずですが、なんでまた武装して戦闘態勢の表紙…。
柱を守る「六蓮天女」が登場したのに、なんで表紙に出さない…。