この前、精神のバランスを崩すとはこういうことなのだという例を見せつけられ、ショックを受けてしまいました。こんなことは初めてでしたので、とても戸惑い動揺したのです。でもここから学ぶことはたくさんあると感じましたので、シェアさせてください。

 

夫の同僚で友人のRさん、ここ2年弱、鬱で長期休職をしていました。ここ数か月は職場復帰に向けて、出勤回数を徐々に増やすという方向で回復に向かっていたと夫から聞いていました。

 

2週間前、夫がRさんを家に招いたのですよね。何回か以前にも来たことがあるので私も普通の出来事として受け止めていたのです。Rさんは車で1時間くらいかる場所に住んでいて、そこから運転してきたのですが、時間になっても来ないので夫が電話をしたら、

 

「今、ダウンタウンまで来たよ」というのです。「え? ウチに直接来るはずじゃなかった?」と夫。

 

ダウンタウンからわが家までは車で20分くらいなので、まあ問題ないと思ったのですが、Rさん、行き方を知らないわけでもないのに迷うのです。そのたびに夫は何度も電話で行き方を指示していたのですよ!

 

なんだかこの時点で、おかしいと思うべきでした。それてわが家に到着したのが、なんと2時間後でした。その後は何事もなく普通に過ごしてRさんは帰っていきましたが、実は彼は自力で帰宅できず夜中の間3-4時間くらい運転していたことも後日判明したんです。

 

そして翌日、「ちょっと渡したいものがあるから5分位、寄っていいい?」と夫に電話をかけてきたRさん。日曜日の夜、しかも1時間かかる場所から来るわけです。夫はまぁ、5分で済まないのはわかっていたんですけど、オーケーしました。Rさんはやはり道に迷い大分遅れて到着しました。

 

Rさん、機嫌よくてにこにこしてて普通にしていました。そこで夫は仲が良かった昔の同僚で共通の友人、Mさんに電話をかけ、3人でスピーカーモードに切り替えて話していました。Mさんはこの迷子騒動のことを知っていて、Rさんのことを心配しているといったら、

 

Rさん、いきなり激怒しましたよ。”No need to worry about me, SHUT A FXXX UP!「心配なんかしないでいい、黙れ!」と電話に向かって怒鳴るんです。

 

もうそこで電話を切ったので、気を取り直し、そこから普通の会話に戻るかと思っていたら。。。会話の途中でちょっとしたことで怒りっぽくなり、同じセンテンスを何度も繰り返し、夫にクイズ形式で質問してくるようになりました。「Cで始まる言葉は?」「Aで始まる言葉は?」「Cxxxxx だぞ!」「AはAxxxxxx!」などなど。。

 

こんなやり取りが何度も続いて、かなり参ってしまった夫。ちょっとしたことで怒りっぽくなるし、何かの拍子に怒鳴られても(殴られても)大変なので、ここで夫は「R、いまから病院へいこう、連れていくからさ」と静かに何回も言ったのですが、聞きいれてくれません。

 

Rさんこんな調子では、まともに家に運転して帰れるとも思えませんでしたし、日曜日の夜で明日仕事なので困ったなと思っていました。判断能力や行動のコントロールが著しく低下している本人に悪気はないのは分かっていても、実はとても怖かったです。

 

夫はトイレに行ったついでにRさんの親戚にテキストをして、その親戚から警察に連絡をしてもらいました。彼らが来てRさんを病院に送り届けてくれることになったのです。

 

そんなわけでRさんは即入院。夫は翌日にRさんの上司に入院したことを告げました。我が家の前には彼のトラックがいまでも駐車したままになっています。ご近所にも知り合いの車だということも知らせておきました。

 

夫曰く、現在も入院中で詳細な精神鑑定や治療方針を固めるためにあと2週間ほどは入院したままだそうです。

 

また夫によると、彼には子供時代のトラウマもあり、5年くらい前に奥さんと別れて一人暮らし、家族にも精神疾患で悩まれている人がいるということで、十分な原因もあるのは分かりました。辛かった過去を抱えていて可哀そうに思いました。

 

ただRさんだけでなく、なんとなく男性たちはこういうことにきちんと向き合っていかずにただただやり過ごしてきている人たちが多いのではないかと常々感じています。「涙を見せるな」とか「弱音を吐くな」とか言われて育ってきているせいもあると思いますが。

 

残念だと思うのは、2年前の鬱症状が出る以前に、今までの人生で溜まっていトラウマや悲しみをどうにかする試みをしていたら、鬱も長期休職も多少は避けられたか回復が早かった可能性があったのではないかということです。

 

休職期間はを投薬やカウンセリングなどよくある治療に加えて、根っこのところにある問題にも目を向けて解決する時間に使える絶好のチャンスだったと思うのですが。

 

でも「本気で変わりたいか、治りたいか」こればかりは本人が決めること。そう思っていないかもしれない人を助けることはできないですし、そして今の状況になるように彼の魂が宇宙で決めてきたことなのかもしれないとも思ってしまうのです。

 

そして「心が病んだ人が目の前に現れた」という自分の現実にも何か意味がありそうです。今回のことで、心の健康がどれだけ大切がというものが身に染みて感じましたし、知らず知らずのうちに自分や家族が負のスパイラルはまってしまわないようにと、教えてくれたのかな。

 

そしてマインドフルネスやスピリチュアルな考え方がもっともっと一般的になっていけばいいのにと、心の底から思ったのでした。そうすれば楽な気持ちで生きれる人が増えてくるのにな。